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調査

部下から「役立たず」「窓際族」…医師の“逆パワハラ”―医師のパワハラ調査vol.2

2020年12月14日

医師のパワーハラスメントについて考える本シリーズ。vol.2では医師499人が回答したアンケート(※)のうち、立場が下の者が上の者に対して行う「逆パワーハラスメント」(回答数59件)の実態をお伝えします。

※2020年10月3~11日、m3.com会員の医師を対象にしたアンケート調査。「医師のパワーハラスメント」(回答数440件)、「医師の逆パワーハラスメント」(回答数59件)をテーマにエムスリーキャリアが実施

師弟関係の医師にもある逆パワハラ

はじめに、職場で何らかの逆パワハラを受けたことがあるかどうかを尋ねたところ、47.5%の人が「はい」と回答しました。師弟関係が根強い医師の世界でも、一定数、部下や後輩からの嫌がらせがあることがわかりました。

図1:職場で何らかの逆パワハラを受けたことがありますか(20~70代の医師59人が回答)

具体的な逆パワハラの内容を、厚生労働省が定義する6つの類型別に聞きました。

図2:受けた逆パワハラの内容
(20~70代の医師のうち、「逆パワハラを受けたことがある」と回答した28人の複数回答)

逆パワハラの内容で最も多かったのは公の場での叱責、侮辱、長時間にわたる非難といった「精神的な攻撃」で30.5%でした。そして、「人間関係からの切り離し」(23.7%)、「過大な要求」(15.3%)と続きます。順番や割合は異なるものの、トップ3はパワハラと同様の項目となりました。

被害者のフリをして上司を追い込む?

具体的な逆パワハラのエピソードを、一部抜粋してご紹介します。

精神的な攻撃

  • 些細なミスに対する長時間の罵倒(40代女性/放射線科)
  • 部長にごますりして誤情報を流す(50代男性/小児循環器科)
  • 某委員会の事務局を担当していた時、相手の理不尽な要求に対して委員会内で話し合い、それを理不尽だと婉曲な表現でメールを返したら、ハラスメント窓口にパワハラだと訴えられた。結局懲戒などの処分はなかったが、無駄なストレスを背負わされただけだった(50代男性/整形外科)

人間関係からの切り離し

  • ある大変な手術に助手として入ってから、何か気に入らなかったのか、1週間無視された(40代男性/泌尿器科)
  • 地域連携室職員が入院患者を故意に回さなくなった。その結果、入院受け持ち患者が一般病棟で0人となった。他の職員や上司は入院患者が極端に少ないことに気付いていなかった?(わかっていたが気付かないふりをしていたのかもしれない)(50代男性/内科)
  • 私はコロナ対応で過重労働が続いている部署での上司です。私はある業務から意図的に離れているにも関わらず、コロナで超多忙になったからか、部下は他部署や所属の職員に「私が何もしない」と言いふらしていました。その部署で、部下は自分が被害者かのごとく泣いて演技をして、自分は被害にあっているとアピールしていました。また、聞こえよがしに「役立たず」とののしり、また聞こえるように「窓際族」と言われました。医者なので頭を使って、精神的に追い込む手法を心得ていました。人間性を疑いました。過重労働ですでに参っていた私を追い出したかったのでしょう(50代女性/科目未回答)

過大な要求

  • 症例を割り振る係をしていた時に、本人の能力にまだ見合わない症例の担当を望み、それを担当させるように上司に根回しして圧力をかけられた(50代男性/麻酔科)

個の侵害

  • 研修医からの逆パワハラを受けた。患者の受け持ちを指示したり、カテ室での急変時にDCをお願いしたり、学会発表をさせてほしいというので出してあげたら、患者さんの受け持ちを押し付ける、カテ室で怒鳴った、学会発表のスライドを作ってくれないのはパワハラだと訴え、院内の全員に私のパワハラ事例(?)についてメールし、個人情報をSNSにアップされた(40代女性/循環器内科)

逆パワハラは誤解が生まれる可能性も

逆パワハラを受けた人の対処法で最も多かったのは「上司や先輩に相談した」(15.3%)でした。次いで、「気にしない、あるいは我慢して特に何もしなかった」(13.6%)、「職場を変えた(異動・休職・退職など)」(11.9%)。

対処法トップ3はパワハラと同じでしたが、パワハラで3位だった「上司や先輩への相談」が多くなったのは、逆パワハラ特有の状況がありそうです。というのも、逆パワハラの事例として多かったのが、部下から上層部に直接働きかけるといったもので、周囲の誤解を解くために上司などに相談していたのかもしれません。ただ、我慢や職場変更も多いのは、相談だけではなかなか上手くいかない難しさが表れているようにみえます。

図3:逆パワハラを受けた際の対処法受けた際の対処法
(20~70代の医師のうち、「逆パワハラを受けたことがある」と回答した28人の複数回答)

そして、逆パワハラを受けたことがある28人のうち、逆パワハラがきっかけで転職を考えたことが「かなりある」「少しある」と答えた人は71.4%、「あまりない」「まったくない」と答えたのは17.9%でした。パワハラよりも「ない」と答えた人の割合が若干増えたものの、逆パワハラを受けている医師にとっては悩みのひとつになっていそうです。

図4:職場の逆パワハラが原因で転職を考えたことがありますか
(20~70代の医師のうち、「逆パワハラを受けたことがある」と回答した28人の回答)

回答は少数でしたが、本アンケートから医師の世界にも逆パワハラが存在していることがわかりました。vol.3では、パワハラや逆パワハラを見聞きした経験についてご紹介します。

今の働き方を変えられないか、とお考えの先生へ

まずは現職でご希望を叶えられないか模索いただくことをお勧めしていますが、もしも転職する以外になさそうであればご連絡ください。

現職では難しくとも、他の医療機関や企業などでなら実現できるケースがあります。

週4日勤務、時短、当直・オンコール免除、複数医師体制、担当業務を抑えるといったことは求人に記載されず、医療機関とのご相談次第なことも少なくありません

エムスリーキャリアにお問い合わせいただければ、先生のご希望をどのように実現できそうかお伝えいたします。

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