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コラム

好待遇でも…医師のヘッドハントに潜む罠―ヘッドハンティングされる医師の条件(後編)

2019年9月5日

ヘッドハンターに実際に声をかけられた場合、転職するにせよ、しないにせよ、どう対応するのがベストなのでしょうか。高額な報酬をチラつかせられたら、多少心が揺れるかもしれませんが、安易に応じて落とし穴にはまることは避けたいもの。元ヘッドハンターに注意点を聞きました。

ヘッドハンティングの裏にある「思惑」の把握を

──もしヘッドハンターから声がかかった場合、注意すべきポイントはありますか。

単純にヘッドハンティングだからいい、悪いという選別はありません。まず話をよく聞くことです。仮に高額の報酬を提示されたとしても、それに釣られないでください。それには必ず何か理由があります。また報酬金額はそこまででなくても、通常の採用ではなく、あえてヘッドハンティングという手法を取るのには、医療機関側に何かしら思惑があるからです。当然ながら、どんな事情があるのかはしっかり聞いておくべきでしょう。

「詳しいことは言えないが、とにかく(話をしたいから)来てくれ」という誘いは、避けたほうがいいと思います。確かに、実際にお会いするまであまり具体的な話が開示できない案件もあります。例えば、対象の先生が勤務している先と紹介したい先が同じ地域にあるときなどがそうです。近隣だけに、もし勧誘していることが明るみになったら、いろいろ差し障りがありますよね。

それでも、ある程度は伝えられます。まずは「話せる範囲で構わないので」、できるだけ情報を引き出し、聞いた話の裏付けも自分なりに取ってみた上で、話を聞くだけ聞いてもいいと思います。聞かなければ分からないところもあります。

話を聞くだけならリスクはないと思います。ただ、あまり人が多い場所で会わないほうが賢明かもしれません。つまらないうわさが立つといけないので、会う場所や時間は考えたほうがいいでしょう。
なかには怪しいヘッドハンターもいます。基本中の基本ですが、声をかけてきた会社について調べましょう。インターネットで検索する程度でも構いません。最近は「それっぽい」社名で釣っている会社もあるようです。

「聞きづらいこと」も、臆せずに聞くことが大切

──うまい話に釣られないようにするにはどうしたらいいでしょうか。

ヘッドハンティングにはいろいろな背景、いろいろなやり方があるので、疑問点などをざっくばらんに質問してみてください。お互い無駄な時間にしないためにも、聞くことは聞く、言うことは言う、その上で話を進めるのかどうかを決めればいいと思います。まさにお見合いのようなもので、相性やタイミングもありますね。

よく質問されるのですが、報酬金額を聞くのは何ら問題ありません。もっとも聞き方は大事だと思います。高額を吹っ掛けるような聞き方や、あまりに金額に執着している様子だとあまり印象はよくないですね。でも、それだけで即「不採用」にすることはありません。

いろいろ質問してみて、それに対してどう答えるのかなど、ヘッドハンターが信用に足り得る人物なのかも含めて、総合的に判断したらいいと思います。

「付き合っておくと、なかなか面白い情報が得られそうだ」という人だったら、つながりを持っておくのもいいかもしれません。世間的にはオープンになっていない情報を教えてもらえたり、場合によっては別件のオファーをされたりする場合もあります。自身のキャリアを考え、短期的な尺度ではなく、長期的な視点で判断するといいでしょう。最後に決めるのはヘッドハンターではなく、ご自身です。

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