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コラム

“3分診療”を「良心的、合理的」と語る院長に…―『ブラック・ジャック』に学ぶキャリアVol. 11

2020年7月30日

数ある医療マンガの中でも、医師から絶対的な支持を集める『ブラック・ジャック』(手塚治虫)。改めて読むと、その中には現代医学でもなお解決策が出ていないような数々の「普遍的な問い」が発せられていることに気づかされます。医師たちが『ブラック・ジャック』を読み返し、さまざまな角度から考察する本企画。今回は、エピソード「流れ作業」から、患者との向き合い方について考えます。

多くの患者を安く診ているのに…

今回のエピソードに登場するのは、1日100人以上の診療、50件近い手術を行う院長です。院長は「医は仁術」を信条に、治療費を安く、患者を断らずに働いていますが、病院の評判は悪くなって経営は傾く一方。その原因は隣町に住むブラック・ジャックが高額な診療費をとっているせいで、医師の評判が落ちているからだと抗議します。しかし当のブラック・ジャックから原因として指摘されたのは、患者の話を聞かず、診療が「流れ作業」のようになっていることでした。

どんな患者も安く救うためには、良心的であり、合理的な方法だと自負する院長。そんな中、交通事故で大怪我をした自分の娘が運ばれてきて、動転しながら分単位のスケジュールを変更。現場は混乱します。愛娘を助けるため、院長自らメスを握りますが――。

マンガの詳細、その後の展開はこちらから
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院長は“3分診療”を止めたのか

「患者ってえのはね、はじめからおわりまでひとりの医者に面倒みてほしいものですよ」

物語中盤で、ブラック・ジャックが院長に投げかけた言葉に共感する先生もいらっしゃるのではないでしょうか。ちなみに、この物語が描かれたのは1983年頃のこと。1983年は老人保健法が施行され、高齢者の医療費自己負担ゼロの時代が終わったタイミングです。つまり、当時、高齢者の患者増に伴って、いわゆる“3分診療”が常態化していたことへの問題提起として描かれたのではないかと予想されます。

より多くの患者を分け隔てなく受け入れる院長と、限られた患者を受け入れるブラック・ジャック、どちらのやり方にも一長一短があります。また、どちらも工夫次第で良くも悪くもなるでしょう。作品では、院長がその後どのような診療をしたか描写されず、読者の想像に委ねられています。

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