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調査

医師に聞く医局事情 メリットとデメリット―医局に関するアンケート調査Vol. 1

2018年12月9日

医師としてのキャリアに大きな影響を与える、大学医局の存在。m3.comの医師会員の皆さまは大学医局のあり方をどのようにとらえているのでしょうか。Doctors LIFESTYLEが1000人を対象に実施した調査の概要をお知らせします。

「医局時代があるから今がある」感謝の声も

m3.comの医師会員1000人が対象の今回の調査。「医局に現在も所属中」と回答したのは529人(52.9%)、「過去に在籍していた」と答えたのは471人(47.1%)という内訳となっています。

Q.大学医局に所属したことはありますか?


なお、現在も大学医局に所属しているか否かを年齢別に表した結果は、以下の通り。40代から退局した医師の割合が徐々に増えていき、50代に突入すると半分以上が退局済みという結果となっています。

Q.大学医局に所属したことはありますか?(年代別の回答推移)


今回の調査では、退局経験のある医師に、「医局を辞めて良かったかどうか」を質問。「よかった」(50.8%)、「どちらともいえない」(45.2%)で回答は大分されました。

Q.退局して良かったと感じていますか?


退局して「よかった」という医師からは、人事異動に左右されなくなったことや、QOLが充実したといった声が上がった一方、大学医局の教育体制に身を置いたからこそ医師として一定のスキルを身に着けることができたという趣旨の回答も。

一方「どちらでもない」と回答した医師からは、退局によって年収アップなどの待遇改善が実現できたというメリットが指摘されている半面、大学医局ならではの研究環境や、高度医療に取り組める診療内容を懐かしむ声などが寄せられています。

以下に、会員の皆様から寄せられたコメントをご紹介します。

良かった

  • (一応の)「一人前」になるべきことが習得出来たため「大学生活」を一区切りした。この間に次に進むべき道を見つけられた。現在はその次のステップに進めている。「現在」があるのも、最初の「医局での生活」があったからであると当然感謝している。(2010年代まで医局所属)
  • いろいろと教えてもらった。(1980年代まで医局所属)
  • QOLが向上した。円満に退局したので現在も非常勤としての籍は残っており、大学との繋がりを残すことができている。(2010年代まで医局所属)
  • 医局員でなくなっただけで、同門であることには変わりありません。人事などでお世話になっています。けんか別れしたわけではないので。医局もいいところたくさんあります。(2000年代まで医局所属)
  • まずは、基本的手技などを習得してから、外に出ることが良かった。(1990年代まで医局所属)
  • 専門的なスキルのみ会得したかったこと、大学の医局で上のランクに進もうとは全く思っていなかったので、今の道を選んでよかったと思う。(2000年代まで医局所属)
  • 心臓外科をやっている時は医局にいてよかったと思っていますが、年齢を重ねて退局。今の環境も良いので良かったと感じています。あまり不幸でないかも。(2010年代まで医局所属)
  • 異動が少なくなって患者さんに長期間向き合える時間が増えた。(2000年代まで医局所属)
  • 自分が正当に評価されているから。(2015年以降まで医局所属)
  • ローテーションで自分が希望しない関東周辺の病院に毎年動かされたので、やめて良かったです。(2000年代まで医局所属)
  • 勤務場所を自分で選ぶことができる。人生観を医局人事に邪魔されない。(2000年代まで医局所属)

良くなかった

  • 研修医がいないとつまらない。(2015年以降まで医局所属)
  • 外勤先が減った。(2000年代まで医局所属)
  • 臨床レベルが低かった。(1990年代まで医局所属)

どちらともいえない

  • 医局の看板を背負っている責任もあるが、護られてもいた。(1990年代まで医局所属)
  • 結婚を機会に転居するので、退職した。勤務が可能なら退職しなかったと思うので、どちらでもない。(1990年代まで医局所属)
  • 非常に円満に対局していますし、医局側も事情など承知した上でプラスと見てくれていました。なので、退局して良かったわけではないし、良くなかったわけでもない。(2000年代まで医局所属)
  • 医師となって10年後までに学位をとり、実家の医院を継承することになっていたが、学位取得後も「国家試験対策委員」「学生指導教員」等を次々に命じられたため退局はかなり遅れ、計画が著しく狂ってしまった。が、大学医局に長期在籍することで医療コストやモンスターペイシェントへの対策を学ぶ機会を得て、開業後に生かすことが出来た。トータル的にはイーブンでしょうか?(2000年代まで医局所属)
  • 収入が増えるけど、退局しても付き合いが必要。何とも言えないです。(2010年代まで医局所属)
  • 医局を退局して、学生時代から希望していた基礎研究の道に入ったが、結局うまく行かず、元の医局に戻った。以来、20年以上経つが、それが良かったのか悪かったのか、未だに分からない。
  • 医局に属していれば仕事はしやすいが、自由度は少ない。また、医局に属していないと安定した職場を見つけることが難しい。医療レベルが低い病院が多くなってしまう。(2010年代まで医局所属)

次回は、今回のアンケート調査でm3.com会員の皆様から寄せられた、医局独自のルールについてご紹介します。

【調査の概要】
調査期間:2018年6月12日~2018年6月18日
対象者:m3.com医師会員
回答者数:1000人
回答者属性:医局在籍中の医師471人、過去に医局在籍していた医師529人

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