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「数年後に転職したい」動くべきタイミングは?―医師の転職カルテvol.17

2020年1月14日

転職はしたいが、事情があって入職時期は2~3年先になってしまう――。このように長期的なスパンで転職を考える医師は少なくありません。どのタイミングで転職活動を開始すべきか悩ましいところですが、医師人材紹介会社のコンサルタントは「入職時期が数年先でも、早めに動いておいた方がいい」と話します。この理由について、実際の転職事例を交えて解説します。

転職活動が長期におよぶ事情とは?

長期的スパンで転職を考える医師には、それぞれ事情があります。医師人材紹介会社のコンサルタントによると、「医局の退局に1年ほどかかる」「専門医を取得するまで転職できない」「患者の引き継ぎに時間がかかる」「子どもの受験を控えている」などが典型例です。
また、当初は短期的な転職活動のつもりでも、それまでの勤務先で責任あるポジションを任されていたり、医師不足の地域だったりすると、意図せず数年先の転職になることもあります。毎日の業務が多忙で転職活動に時間を割けない医師や、転職理由が漠然としており、一歩を踏み出すまで時間がかかる医師も少なくありません。

医師人材紹介会社を利用した転職活動は、一般的に下図のスケジュールで進みます。①ご登録~⑥内定・入職までは平均3か月ほど。しかし、長期的な転職活動の場合は、③求人ご紹介~④応募・面接までの期間が長くなる傾向があります。人によっては、④応募・面接~⑥内定・入職の期間が長くなることもあります。


※医師転職支援サービスを使った場合の流れ(エムスリーキャリアの場合)

早めの転職活動のメリットと、成功の秘訣

コンサルタントは、早めに転職活動を開始することに多くのメリットがあると言います。まず、日頃から情報収集をしておくことで選択肢が増え、本人の望む時期の転職が成就しやすいこと。時間をかけてじっくり比較検討でき、妥協なく転職先を選べること。内定から入職までの期間が長ければ、患者の引継ぎや、医局との交渉などに時間をかけられることなどが挙げられます。

「2~3年先の入職でも求人は見つかるのか?」と疑問を持つかもしれませんが、ある程度、入職予定時期が明確であれば、コンサルタントは病院と交渉できます。特に医師不足のエリアの病院は、数年先の入職でも待ってもらえる傾向があります。
コンサルタントによると、長期的な転職活動を成功させるには、以下の事項を心掛けるといいそうです。

【転職活動中】
・キャリアについて相談できる相手を作り、積極的に情報収集をする
・医師人材紹介会社のコンサルタントなどに、求人が出ている背景(病院側の事情)などを詳しく聞き、比較検討する
【内定後~入職前】
・患者への対応(院内外の医師への引継ぎなど)
・退職の段取り(いつ、誰に退職する旨を話すか、よく検討する)
・転職先で求められるスキルや、資格取得などの準備

このうち、退職の段取りがもっとも神経を使うところです。特に医局を退局する場合、早めに行動しなければ、他の医局員が先に退局を表明するなどして、交渉が難航しかねません。スケジュールを逆算し、余裕を持って行動することが大切です。

なお、長期にわたる転職活動は、周囲への情報漏洩に細心の注意を払う必要があります。医師人材紹介会社のコンサルタントは、転職することを他者に知られないよう、病院ではなくホテルのラウンジで面接をしたり、転職先候補の事務長などに出張面接に来てもらったりと、可能な限り柔軟な対応をします。心配ごとがあれば、遠慮なく伝えてみるとよいでしょう。

長期的な転職活動の成功事例

ここで、実際の転職事例をご紹介します。

Case1 患者の引継ぎを考慮し、1年半かけて転職
男性、呼吸器内科医。医局人事への不満と、実家近くで勤務したい希望があり転職活動を開始。患者を大勢抱えており、近隣の医療機関に引き継ぐために1年少々かかると見込んだ。入職まで間が空くが、コンサルタントのアドバイスを受けて医療機関の面接を受け、内定を得た。それまでの実績やスキルが評価されたことと、入職エリアで医師が不足していたことから、しかるべき時期まで入職を待ってもらえた。
Case2 漠然と転職活動を開始。やがて勤務先の状況が変わって1年3か月後に転職
女性、精神科医。医局派遣で総合病院に勤務していたが、要求される診療範囲が広すぎて、転職を意識するようになった。具体的な転職時期は決めないまま、医師人材紹介会社に登録していたが、ある時、医局の引き揚げで勤務先の精神科が閉鎖することに。これを機に地元へ帰って専門性を生かせる働き方をしたいと考えた。コンサルタントから提案された医療機関の面接を受け、内定を得た。転職登録日から入職まで約1年3か月だった。
Case3 2年越しの転職だったが、コンサルと定期的に連絡をとって安心
男性、小児科医。ゆくゆくは両親の住む地元に帰り、開業したいと考えていた。患者の引き継ぎや医局との退局交渉に時間がかかること、子どもの進学を控えていることから、早めに医師人材紹介会社に相談した。半年後には転職先が決まった。内定から入職日までは約1年半も空いていたが、病院は待ってくれた。コンサルタントが定期的に医師・転職先双方に連絡を取り続けていたため、入職時期まで安心して過ごすことができた。

中には、ライフイベントの影響で、予定以上に転職活動が長引いた例もあります。

Case4 夫の転勤が延期になり、転職活動が2年に長期化
女性、小児科医。夫の転勤に同行するため、転職することに。だが、夫の転勤予定が変更になり、自身の転職活動も一時中断。1年半後、改めて夫の転勤が確定したが、それまでの間に専門医を取得したため、資格を維持できることを条件に転職活動を再開した。遠方への転居を伴う転職だったが、そのエリアに詳しいコンサルタントだったため、不安を感じることはなかった。希望に叶う病院が見つかり、医師人材紹介会社への登録から2年後に入職した。

今後のキャリア形成に向けて情報収集したい先生へ

医師の転職支援サービスを提供しているエムスリーキャリアでは、直近すぐの転職をお考えの先生はもちろん、「数年後のキャリアチェンジを視野に入れて情報収集をしたい」という先生からのご相談も承っています。

以下のような疑問に対し、キャリア形成の一助となる情報をお伝えします。

「どのような医師が評価されやすいか知りたい」
「数年後の年齢で、どのような選択肢があるかを知りたい」
「数年後に転居する予定で、転居先にどのような求人があるか知りたい」

当然ながら、当社サービスは転職を強制するものではありません。どうぞお気軽にご相談いただけますと幸いです。

エムスリーキャリアは全国10,000以上の医療機関と提携して、多数の求人をお預かりしているほか、コンサルタントの条件交渉によって求人を作り出すことが可能です。

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