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調査

仕事より健康?医師が抱く2021年の抱負―2020年の振り返りと2021年の抱負(後編)

2021年1月2日

m3会員を対象に、2020年の振り返りと2021年の抱負について聞く本シリーズ。後編では医師388人が回答したアンケート(※)に基づき、2021年の抱負をお伝えします。

(※)2020年12月12~16日、m3.com会員の医師を対象にエムスリーキャリアが実施

20~30代は仕事と家庭、40代以降は健康第一

2021年に最も注力したいことを尋ねたところ、「健康に関すること」が23.7%、「仕事・キャリアに関すること」が21.6%、「家族・家庭に関すること」が17.3%でした。

図1:2021年に最も注力したいこと(20~70代の医師388人が回答)

世代別では、20~40代は「仕事・キャリア」「家族・家庭」などの割合が高く、40代以降、年齢を重ねるにつれて「健康」の割合が高くなっています。40代以降は自身の仕事・キャリアがある程度固まり、家庭でも子どもの手がかからなくなるといった背景がありそうです。逆に20~30代では年収が低いからか「お金」の割合が高いことも特徴的でした。

図2:2021年に最も注力したいこと(世代別)(20~70代の医師388人が回答)

2021年に最も注力したいことの詳細は次の通りです。コロナ禍でできなかったことをしたいという意見や人生の転機に合わせた目標が見られました。

健康

  • 自分の健康管理のため健康診断を受けたい。コロナが忙しくて、従来の健康診断を受けていない(50代男性/内科)
  • 若い頃では想像できなかったほど自分の体にガタが来ていると感じる。自身の体をいたわりながら長く仕事できるよう気をつけたい(50代男性/麻酔科)
  • 2020年は減量したが2021年はリバウンドしないように気をつけたい(60代男性/内科)
  • コロナに感染して戦線離脱すると、職場や患者に迷惑をかけるので、感染予防に努めたい(60代男性/内科)
  • 検診結果の異常値(高脂血症、尿酸値、血糖値)を改善するために、肥満の解消を図るため、飲酒量を抑え、運動をすること(60代男性/小児科)

仕事・キャリア

  • 専門医を取得し、サブスペシャリティを深めていく(30代男性/小児科)
  • 今後、緩和ケアのイニシアチブを取る立場になるので積極的に関与していきたい(40代男性/内科)
  • ますますの内科一般の知識・経験の向上と画像診断能力アップ(50代男性/内科)
  • 開業を視野に入れてキャリアを積むこと(50代男性/脳神経外科)
  • 現在、開業医とともにIT関連の仕事も並行して行っているため、新たに始めた事業を盛り上げていきたいと思っています(50代男性/内科)

家族・家庭

  • 家族とこまめに連絡をとるようにする、顔を合わせるようにする(20代男性/初期研修医)
  • 長女は来年高校受験、長男は再来年大学受験なので、それらをサポートしたい(40代女性/乳腺外科)
  • 休日出勤を減らして家族と過ごせるようにしたい(60代男性/内科)
  • コロナで孫と会えないので、今年は3家族で旅行に行きたい(70代以上男性/眼科)
  • 頸部・背部に神経痛を有する妻に無理をさせないこと(70代以上男性/リハビリテーション科)

趣味・娯楽

  • ゴルフの上達と健康増進(40代男性/泌尿器科)
  • 宝塚歌劇の観劇(50代男性/小児科)
  • 自転車旅行(60代男性/内科)

お金

  • 借金を返すこと(50代男性/内科)
  • 息子が東京の私立大学生に合格したので学費を稼がなくてはいけない(50代男性/麻酔科)
  • コロナのせいで仕事内容が変わり、収入的には大幅なダウンで色々厳しいです(50代男性/麻酔科)

社会貢献

  • 診療と研究で成果を挙げる(50代男性/脳神経内科)
  • 地域医療への貢献を考えたい(60代男性/小児外科)

医師が望む2021年は「コロナのない平穏な1年を健康に過ごす」

最後に、2021年をどのような年にしたいかを、一言で教えていただきました。個性豊かなコメントが寄せられる中、多くの共通点も見られました。

1位:「健康」関連 44件

  • 健康第一
  • 健康に過ごして家庭も仕事も充実させたい
  • 家族みんな健康でありますように

2位:「コロナ」関連 30件

  • コロナのコントロールが出来た世界
  • コロナに感染しないよう粛々と働く
  • コロナ禍での良好な働き方を見つける

3位:「平穏」関連 17件

  • 平穏に過ごしたい
  • いつも通りの平穏な1年、それが最も大切
  • コロナのない平穏な生活

その他

  • 塞翁が馬
  • 希望のある1年
  • 日常生活への復帰の1年目とする
  • 定年後に向けての行動開始
  • より多くの人が笑って過ごせる年を願いたい

本アンケートを通じて、多くの医師に共通して、“健康を維持しながら仕事に家庭に頑張りたい”という意欲があるとわかりました。先生は2021年をどのような1年にしたいとお考えですか。新型コロナの再流行が収まらない最中ではありますが、気持ちを新たに、来年の抱負や目標を決めてみてはいかがでしょうか。

同テーマの記事シリーズはこちら

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