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調査

コロナ危機の中で医師が達成したこと―2020年の振り返りと2021年の抱負(中編)

2020年12月30日

仕事・プライベートともに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に翻弄された2020年。コロナ対応の有無に関わらず、医師生活には大きな変化があったのではないでしょうか。今回は医師388人が回答したアンケート(※)から、2020年の仕事について振り返ります。

(※)2020年12月12~16日、m3.com会員の医師を対象にエムスリーキャリアが実施

自ら変化を起こす医師は少数派

2019年と比べて2020年に起こった仕事上の変化を伺ったところ、49.0%は「特になし」と回答しました。一方で、変化があったと回答した方のうち、上位は「働き方が変わった(勤務時間、雇用形態等)」が18.6%、「自分に関わる人間関係が変わった」が13.1%、「スキルアップした(資格取得、症例経験増等)」が8.5%となりました。

「特になし」が最も多く、異動や転勤、転職、独立・開業なども数%にとどまったことから、2020年の仕事は、自ら積極的に変えるより、周りの変化に合わせた先生が多かったのではないかと予想されます。

図1:2020年の仕事上の変化(20~70代の医師388人の複数回答)

2020年の変化を踏まえ、2021年に仕事上で変えたいこと、あるいは変わる予定のことも聞きました。こちらも先の質問同様に「特になし」が47.9%で突出しました。それ以外は上位から「スキルアップしたい(資格取得、症例経験増等)」が20.6%、「働き方を変えたい(勤務時間、雇用形態等)」が15.5%、「キャリアアップしたい(昇進、昇給等)」が11.3%と、今よりも良いかたちで働きたいという意欲が垣間見える結果となりました。

図2:2021年に仕事上で変えたいこと(あるいは変わる予定のこと)(20~70代の医師388人の複数回答)

笑いあり涙ありの2020年

ここからは2020年の仕事にまつわるエピソードをご紹介します。まずは仕事上で達成したことについて、個人的なものから組織への貢献まで幅広い回答が得られました。

達成:自身の役割を果たす

  • 自分の専門領域の患者さんは大きな変化無くコントロールできた(50代男性/内科)
  • 無事にクリニックを新築移転することができました(60代男性/内科)
  • 2020年が、私の内視鏡医として最後の年になりました。最後に見つけたのが早期胃癌でした。私は、胃カメラで早期胃癌(特に未分化型早期胃癌)を見つけることを生きがいにやってきましたが、これで内視鏡医終了と思うと感無量です(60代男性/内科)

達成:自身のスキルアップ・キャリアアップ

  • 若手だが自分一人で対応できる症例が増えた(20代男性/内科)
  • これまで経験しなかった手技を多く経験できた(30代男性/小児科)
  • 専門医の更新と指導医になったこと(40代男性/内科)
  • 副部長から部長になりましたが、実質に変わりはありません(40代女性/乳腺外科)

達成:組織への貢献

  • 大学病院の悪しき風習を1つ廃止にした(20代男性/内科)
  • COVID-19診療チームを率いたが、感染者を一人も出さなかった(40代男性/救急科)
  • 治療件数が前年度より15%程度増えた(50代男性/脳神経外科)
  • 2021年度の研究医採用でフルマッチを達成できた(60代男性/放射線科)

続けて、仕事上で課題に感じていることもご紹介します。

課題:新型コロナ(COVID-19)への対応

  • コロナウイルスを取り巻く状況の変化に応じて、個人としても病院としても十分な対策を取ること(40代男性/小児科)
  • 増えるコロナ心身症への対応に、今まで以上に精神科の素養が必要になっている(60代男性/内科)
  • オンラインの活用に習熟する(60代男性/緩和ケア内科)

課題:業務改善

  • 業務効率の更なる改善(60代男性/放射線科)
  • 特定の人間に仕事が集中すること、その割に業績が給与に反映されないこと(60代男性/脳神経内科)
  • とにかく健康第一で、クリニックの経営を立て直し、スタッフを安心させたい(70代以上男性/産婦人科)

課題:自身の意識改革

  • 論文作成などの臨床ではないアカデミックな部分の勉強(20代男性/内科)
  • 勤務時間はきっちり働く、勤務時間外はきっちり休む、などオンオフの区別を付けること(40代男性/小児科)
  • もう少し専門外の勉強をしないといけないかなあと思った(60代男性/内科)

その他、2020年の出来事で印象に残っていることは以下のような回答が得られました。

  • 毎年どの職場でも1回は菅田将暉に似ていると言われていたが、今年は未だ言われていない・・・(30代男性/小児科)
  • 担当していた患者の自殺は悲しかった。嫁の妊娠はかなり嬉しかった(30代男性/精神科)
  • 学会がWEB配信となり、旅費や時間の無駄が全く無く、現地開催よりも効率的に多くのセッションを聴講できた。学会の現地開催は有害無益だと分かった(60代男性/内科)
  • 診察が終わった子どもが売店に行って、私にお礼としてコーヒー牛乳を買ってきてくれたこと(60代男性/小児科)
  • 悲しいと申せば、法人に「総長(院長の上)」解任を申し渡され、新しく招聘される院長(学年的に後輩・私はリハ専門病院でリハ専門医を持っているが、その人は持っていない)の下に就くことを言われたことにつきます。即座に辞表出しました(70代以上男性/リハビリテーション科)

2020年は変化の大きい1年でしたが、この状況を受け入れた上でできることに目を向け、達成感を得た先生も多かったようです。後編では2021年の抱負をお伝えします。

同テーマの記事シリーズはこちら

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