1. m3.comトップ
  2. キャリアデザインラボ
  3. ノウハウ
  4. 調査
  5. 通院必要で「働き方変えた」は少数。どう変えた? ―医師の病とキャリア調査(中編)
調査

通院必要で「働き方変えた」は少数。どう変えた? ―医師の病とキャリア調査(中編)

2020年10月15日

定期的な通院・検査が必要な疾患を抱えていても、働き方を変えた人は少数──。医師の病とキャリアについてm3会員を対象にしたアンケート(※)結果から、上記のことがわかりました。働き方を変えた医師はどのようなワークスタイルにシフトしたのでしょうか。中編では、その具体的な内容についてご紹介します。
(※)2020年7月18日~26日、m3.com会員の医師を対象にエムスリーキャリアが実施

通院・検査が必要でも「働き方を変えない」

※「定期的な通院・検査が必要ではない」の回答は除く

定期的な通院・検査が必要になったことに対し、全年代ともに「働き方を変えていない」という回答が多く集まりました。定期的な通院・検査の内容や疾患の進行具合によるものの、ワークスタイルを大きく変更する医師はそこまで多くないことがうかがえます。

ただ少数派ながら、「大いに変えた」「やや変えた」と回答した医師もいました。具体的に、どのような働き方に変えたのでしょうか。

働き方の変更、最多は「当直・オンコールなし」

働き方を「大いに変えた」「やや変えた」と回答した医師は、当直・オンコールなし、勤務日数や残業を減らすというように、身体的負荷を軽減させる働き方にシフトしていることがわかります。その他(フリーコメント)の内容には、「産業医主体にした」「初診を制限した」「診療時間を短縮した」など、いずれも業務負荷を軽減するワークスタイルに切り替えた回答内容が集まりました。

※「定期的な通院・検査が必要ではない」の回答は除く

年代別では、30代は「急性期以外の勤務」、40代・70代以上は「勤務日数を少なくした」、50代は「当直・オンコールなし」、60代は「勤務日数を少なくした」、「当直・オンコールなし」と答えた割合が高い結果となりました。

前述したように、当直・オンコールなし、勤務日数や残業を減らすといった、勤務時間そのものを短くすることが全年代に共通しています。40代以降の医師は「残業を減らす」と回答していますが、20代・30代の医師の回答はゼロでした。若手という立場もあり、残業を減らすという選択肢がないことが推察されます。

同テーマの記事シリーズはこちら

今の働き方を変えられないか、とお考えの先生へ

まずは現職でご希望を叶えられないか模索いただくことをお勧めしていますが、もしも転職する以外になさそうであればご連絡ください。

現職では難しくとも、他の医療機関や企業などでなら実現できるケースがあります。

週4日勤務、時短、当直・オンコール免除、複数医師体制、担当業務を抑えるといったことは求人に記載されず、医療機関とのご相談次第なことも少なくありません

エムスリーキャリアにお問い合わせいただければ、先生のご希望をどのように実現できそうかお伝えいたします。

この記事の関連キーワード

  1. ノウハウ
  2. 調査

この記事の関連記事

  • 調査

    「宿日直許可」の申請状況、約2割の医療機関が後手に(2023年5月)

    2024年4月から始まる医師の働き方改革。施行まで1年を切りましたが、貴院では「宿日直許可」を申請されましたでしょうか。今回は医療機関で働き方改革をご担当されている担当者119名から回答を得たアンケートを基に、最新の進捗状況をお伝えします。

  • 調査

    医師の働き方改革に暗雲?施行まで1年を切った改革の進捗と医師の本音

    2024年4月から施行される「医師の働き方改革」。時間外労働の上限規制が始まるため、労働時間が厳格に管理されている先生もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は医師532名から回答を得たアンケートから、医師の働き方改革の進捗や最前線で働く医師の本音をご紹介します。

  • 調査

    医師の4割が都道府県またぐ転居に前向き

    医師は、ホワイトカラーに比べると勤務地の候補が多く、住む地域も選びやすい職種です。医師455人から回答を得たアンケートから、他都道府県への転居に対する意識と、勤務先として人気の都道府県を紹介します。

  • 調査

    地方に住みたい!医師が都会を離れる理由

    COVID-19流行をきっかけに、ホワイトカラーではテレワークの普及に伴い、社会全体で地方移住への関心が高まりつつあります。それでは、医師の地方志向はどうでしょうか。医師455人から回答を得たアンケートから、医師の地方転居や移住への興味、検討する上での条件を探ります。

  • 調査

    医師7割弱「補助ある」…研鑽=労働には賛否

    「医師の働き方改革」では、自己研鑽が労働時間に含まれるか否かなどが議論されてきました。2019年7月には厚生労働省から、上司の指示の有無によって労働時間に含まれるかどうかを判断する旨の通知が出ましたが、現場の医師たちはどう受け止めているのでしょうか。

  • 調査

    50歳過ぎても医師が研鑽を続ける理由

    キャリア形成や子育てがひと段落し、第二の人生も考え始める50代以降。いつ医師を引退するかは個人差があり、年齢を重ねても自己研鑽を続ける人は多くいます。今回は自己研鑽をテーマにしたアンケートから50~70代の医師421名の回答を抜き出し、ベテラン医師の自己研鑽の実態をお伝えします。

  • 調査

    人生100年時代に備える!40代に必要な学び

    知識・経験ともに臨床スキルが高まり、チームマネジメントや若手の教育を担う40代。働き盛りにあたる40代の中堅医師は、どのような自己研鑽を行っているのでしょうか。自己研鑽をテーマにしたアンケートから40代医師114名の回答を基に、実態をお伝えします。

  • 調査

    週10時間が当たり前?若手医師の研鑽事情

    一人前の医師になるため、さまざまなことを学び、吸収していく20~30代。医師人生の中でも、最も集中的な自己研鑽が求められる世代と言えそうですが、その実態はどうでしょうか。

  • 調査

    実力?運?医師の出世に必要なこと

    医師の出世や役職について考察する本シリーズ。今回は674名から回答を得たアンケートを基に、医師が出世するために必要なことや、最終的に就きたい役職、そこへ向けての出世の進捗についてご紹介します。

  • 調査

    「感謝どころか文句」4割の医師が出世に後ろ向き

    価値観が多様化し、出世して役職を得ることにこだわらない人も珍しくありません。今回は674名から回答を得たアンケートを基に、医師が「出世したいと思わない」理由や、出世して困ったエピソードをご紹介します。

  • 人気記事ランキング

    この記事を見た方におすすめの求人

    常勤求人をもっと見る