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10代の“出会い”は永遠? 医師が胸に刻む言葉―医師に聞く座右の銘(前編)

2020年9月10日

仕事に、人生に思い悩んだとき、「言葉」が支えになることがあります。今回はm3会員を対象に座右の銘などについてアンケートを行い、293人の医師から回答を得ました。前編では、全世代で回答が多かった言葉についてご紹介します。

「書籍」は名言の宝庫

アンケートは「座右の銘、大切にしている言葉」(以下、座右の銘)をテーマに2020年7月11~18日、m3.com会員の医師を対象にエムスリーキャリアが実施。

座右の銘を知ったきっかけは、以下のような結果となりました。その他(フリーコメント)の内容には、学生時代の恩師の言葉、受験勉強中に知った漢文、慣用句・ことわざ、テレビアニメのセリフ、自分自身で考えたなど、多岐にわたりました。

座右の銘を知った時期は、10代以下が半数近くにのぼり、「学生時代の恩師の言葉」「受験勉強中に知った」など多感な時期に影響を受けることが分かりました。

主に中編、後編で触れていきますが、教授や指導医、看護師、患者さんからの言葉が座右の銘になったというケースも多くありました。

一期一会、人間万事塞翁が馬… 医師の胸に刻まれる言葉たち

続いて、多く挙げられた座右の銘と、挙げた理由を紹介していきます。

一期一会

・医師になって、患者さんとの出会い、よい研究テーマに巡り会うかなどそのときそのときを大事にしないといけないと感じたから。(50代・小児科)

・6歳から茶道を習っています。10歳の頃、茶席の軸に「一期一会」とあり、井伊直弼の言葉である事や直弼の記した「一会集」に記載されている事、利休の弟子である山上宗二の記した「宗二記」に同じ意味の内容がある事、単に茶会だけでなく日々の生活においても通用する言葉であることをお茶の先生から習いました。医師になっても「一期一会」の言葉を忘れず、患者さんと接する時、同僚の医療従事者と接する時も、その時、その瞬間を大切にしていきたいと思っています。(50代・血液内科)

・医師になって、患者さんとの出会い、よい研究テーマに巡り会うかなどそのときそのときを大事にしないといけないと感じたから。(50代・小児科)

・転勤し、今後の子供とのかかわり方を考えたとき、その時できる最善をと思った。(60代・小児科)

臥薪嘗胆

・我慢は美徳(60代・内科)

・不遇な転勤の末、辞職したとき、次への巻き返しを期して選んだ。(60代・小児外科)

・人生すべて、耐えて勝ちです。負けても、達成できなくても、繰り返し次々と挑戦してきました。いくつかは達成できて今日があります。もう人生も終わりなので エネルギーが切れてきましたが、最後まで頑張ってみたいです。(60代・眼科)

鬼手仏心

・常に冷静に手を動かし、心は人を思う気持ちを忘れずに。そういう医師との出会いがあった。(40代・泌尿器科)

・教育棟大講義室にあった額。当時の産婦人科教授から、その意味を教えてもらった。術前説明でよくその言葉を思い出す。初めてこの言葉を使い、家族に納得してもらったのは、虫垂炎術後の局所膿瘍(10代)から左卵巣に瘤膿腫を形成してしまい、左卵巣切除を余儀なくされた時。辛かった。でも卵巣摘出後その子に生理がきて、家族から報告をもらい、右卵巣が機能しているとわかった時は嬉しかった。(40代・肝胆膵外科)

・この言葉を座右の銘にしておられる先輩の助手として手術に入ったとき、その言葉とはあまりにかけ離れた腰の引けた手術手技を見てしまい、自分こそはその言葉を座右の銘にできる術者になろうと決心した。(50代・脳神経外科)

継続は力なり

・中学の時にこの言葉を知ってから、ずっと使っています。(50代・小児科)

・途中で運動部を辞めたくなった時に聞いた言葉。(50代・内科)

人事を尽くして天命を待つ

・亡き父から、医師、を目指す旨を、伝えた時に聞いた。(50代・内科)

・受験の時、努力することの大切さを身にしみて感じた。(50代・小児循環器科)

・何事に対しても通じることだと思います。(50代・外科)

人間万事塞翁が馬

・故事成語として知ったこの言葉であるが、若い時分には理解できなかった言葉が年を重ねるごとに重みをましてきた。(30代・脳神経内科)

・目の前のことが不幸だと思っていたら、それが幸福につながることが多い(40代・内科)

・人生なにが起こるかわからないので(60代・科目不詳)

・高校の漢文の教科書で知った。人生うまくいかないとき、この言葉をよく思い出した。実際、この言葉の通り、人生が幸せになると、次に不幸になる繰り返しであった。(60代・麻酔科)

・高校の漢文の教科書により知った言葉である。人間のあり様は何が良くて何が悪いかは単縦には判断できない。その時々を大事に、他人に迷惑をかけずに生きること。と思った。(70代・内科)

和を以て貴しとなす

・昔から争いごとが嫌いです。以前は、単に「争いを避ける」という意味の消極的な感じであったが、最近は、「争いことを避けるにはどうしたら良いか」と考えたり、「前向きな争いは最終的に和に到達するための手段である」というような考え方に変わってきている。(50代・呼吸器外科)

・大学生のころから長い間(医師として仕事をするようになっても、15年から20年くらい)、自分の考えを押し通してきました。その結果、「科として決定したと勝手に考えていたこと」が上司(病院長)にあっさりひっくりかえされてしまいました。中学生のころから十七条憲法の中のこの一文を少し意識していましたが、40歳をすぎて改めてその意味を考えて行動するように思っています。(60代・整形外科)

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