研究日や休日を定期非常勤のアルバイトに当てている医師も多いのではないでしょうか。医師にとって、安定的な収入源となる定期非常勤のアルバイト。今回は、収入増加策という視点から、効果的な求人の探し方を解説します。
非常勤求人は「時給1万円」が相場 エリアや業務内容によって変動も
大前提として、非常勤アルバイトの給与相場は「時給1万円」。ただし中には、大きく以下の3つのポイントを押さえ、相場以上の給与の医療機関に勤めている医師も存在します。
(1)医師が集まりづらいエリアほど、給与は高い傾向
都市部から離れていたり、都市部でもアクセスが不便だったりする医療機関では相場以上の給与を提示することがあり、「時給換算で1万2000円」、「日当直で1回20万円」といった求人が見られることもあります。特に大学医局の引き上げなどによって非常勤医師の確保が難しくなっている現在、こうした傾向は強まっているようです。
そのため、月1回の日当直などであれば、給与条件によっては自宅から多少距離があっても許容範囲とする医師もいます。定期非常勤の場合、下記の3点は押さえておくべきですが、給与の高い定期非常勤先を探すためには、エリアを広げて求人を探してみるのも一手と言えるでしょう。
- 定期的に通い続けられるかどうか
- 実際の業務負荷はどの程度か
- 通勤時間・頻度を考慮に入れても、給与額が割に合っていると感じられるか
(2)科目・業務内容によって給与体系に工夫を凝らす医療機関も
診療科目や業務内容によって、特徴的な給与体系を採用している医療機関もあります。
その一例とも言えるのがインセンティブ給です。麻酔科では手術件数、在宅医療であれば往診回数などに応じた実績給を設定している医療機関もあり、貢献度合いによっては相場を大きく上回るケースも。実際にどの程度の対応を求められるかは事前に把握しておく必要がありますが、非常勤先でも意欲的に働きたいという医師には魅力的な給与体系となっています。
(3)面接時の印象で給与が上がるケースも
給与条件にこだわるのであれば、面接後に思い切って医療機関と条件交渉をしてみるのも方法のひとつです。
もちろん、医療機関側も理由なしに給与を上げるのは難しいため、「どのように自分が貢献できるか」など、説得材料は必要ですが、スキルや人柄を見て、「先生であれば患者さんからの評判が良さそう」と、時給で1000円、日給で1万円程度さらに条件を上げてもらえるケースも珍しくありません。ご自身での条件交渉に不安がある場合には、医師人材紹介会社のコンサルタントに条件交渉をお願いしてもよいでしょう。
常勤先をもたず、非常勤アルバイト掛け持ちという働き方も
なお、医師の場合、非常勤の方が常勤より時給が高くなることが珍しくなく、常勤先を持たずに非常勤のアルバイトを掛け持ちして生計を立てたほうが高年収になる、というケースも往々に生じます。
非常勤アルバイトを掛け持ちする働き方を選んだ場合の主な注意事項は、保険・年金といった社会保障のこと。また、責任のある仕事を常勤医ほどには任せてもらえず、昇給しづらいという懸念も確かにあります。年収を増やすという目的だけにとらわれずに、将来必要になる生活費・教育費といった資金面や、今後のキャリアビジョンも踏まえた上で選択することが重要だと言えそうです。
非常勤求人は“生もの” 「希望にマッチしたらすぐ申し込む」が吉
最後に、非常勤アルバイトの求人を探すときの大きなポイントについてご紹介します。
それは、「良い求人があったらすぐに申し込む」ということ。常勤の医師求人と比べ、非常勤アルバイトの求人は充足するスピードが早く、条件が良ければわずか数日で枠が埋まってしまうことも珍しくありません。条件にマッチしていたらなるべく早く申し込み、面接などでのやり取りを通じて、自身の診療スタイルなどに合う医療機関かどうかをより深く見極めていくことが重要です。
その際に必要となるのは、「非常勤先に何を求めるのか」をあらかじめ固めておくこと。求める給与条件、エリア、勤務内容を絞り込み、自分なりの軸を持っておけば、求人に対する選球眼が磨かれますし、医師人材紹介会社を利用する際も、コンサルタントから精度の高い求人を紹介してもらえる可能性は高まるでしょう。
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