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医師が転職で収入を増やすポイントとは?

2018年12月1日

医師が年収を増やすためには、昇給・昇格に値する実績を積む、思い切って転職するなどの方法があります。転職をする場合、事前に知っておきたいのが、転職先で確実に年収を増やせる見込みがあるかということ。今回は、転職を視野に入れて年収アップを目指す方法を考察します。

医師の高年収ボーダーライン「年収1800万円」を実現させる3つの方法

医師05一般的に、医師の給与水準は経験年数に従って上昇します。診療科目やエリア、病院種別によりバラつきはあるものの、卒後しばらくは一定の幅で上昇し、10 年目あたりで1000万~1500万円。15 年目あたりからは役職を持ち始めることで1500万~ 1800万円に至る、というのが一つの目安です。

厳密な定義はありませんが、医師の中で“高収入”と判断されるのは、所得税率が変わる「1800万円以上」であることが多いようです。実際に年収1800万円以上を実現しているのは、役職を持っていたり、診療科においてエース級の活躍をしていたりするなど、限られた一部の医師と言えますが、転職市場の動向を見ると、高収入が出やすい医療機関には傾向があるのも事実。中には、次の3つの傾向を押さえ、転職を通じて高収入を実現している医師もいます。


(1)民間病院に転職する

  • 雇用条件が比較的柔軟なため、条件交渉がしやすく、高年収がかないやすい
  • 前職の現収入をもとに入職後の給与を設定するところも多く、年収アップが図りやすい

特に、小規模の医療機関は収益を人件費にまわしやすいため、年収をあげやすいとされています。手術やリハビリによる出来高点数が稼げる外科系科目では、インセンティブ給など、弾力性のある給与を提示しやすい傾向にあります。外来患者数、手術数、診療報酬点数など、どの指標と連動させてインセンティブ給を支給するかは科目や医療機関によってさまざまですが、自身の診療方針とも照らし合わせて、納得感のある給与体系の医療機関を探し出せれば、モチベーションを保ちながら、高収入を得ることができます。また、夏から秋にかけては、転職活動をしている医師が少ないため、条件交渉もしやすいそうです。


(2)医師不足の地域は雇用条件も柔軟な傾向

  • 医師の定着を図るために、年収面以外の希望条件もかなえやすい
  • 交通の便があまり良くない場合、送迎やタクシー代を支給してくれるケースもある
  • 単身赴任の場合、福利厚生が充実しているところもある
  • (住宅補助がある、自宅に帰るための交通費を負担するなど)

医師不足地域には、勤務医を確保するために、年収はもちろん、それ以外の勤務体系についても高条件で募集している求人が多く存在します。特に地方の場合、一律の就業規則で医師の待遇を整備していることの多い都市部に比べ、1 人ひとりの医師の希望をかなえることで、医師の定着を図る法人も多いのが特徴です。上記のような福利厚生のほか、学会加入費・交通費の扱いなどによっても、金銭的余裕は変わってくるため、入職前には綿密に条件を詰めておきたいところです。


(3)医療業界のニーズが高い領域に取り組む

  • 診療報酬で優遇措置が取られている領域は、相場以上の年収が出る可能性もある

2025年に向かって医療機能分化が推し進められる現在、診療報酬で優遇措置が取られているような領域は、求人も増加傾向にあります。一時期よりも沈静化しているものの、在宅医療等の領域では特にこの傾向が強く見られました。

もちろん、診療報酬等での優遇措置も一過性のものである可能性はあるため、収入だけではなく、長期的なキャリアプランを見据えて挑戦することが大切ですが、診療報酬改定の動向を見ながら、今後ニーズが高まる分野にも診療の幅を広げることで、年収増につなげることも可能と言えるでしょう。

定期非常勤先を見直す、スポットアルバイトを活用するという方法も

このほか、常勤先を変えると言う判断が難しいという場合も、安定な収入が得られる定期非常勤先を見つけたり、人手不足となる年末年始や大型連休を狙ってスポットアルバイトをしたりすれば、当然収入は増やせます。
しかし、無理は禁物です。労働時間が増えてしまうので、本来の常勤業務や身体に支障のない範囲で、自分なりに“収入をつくる”方法を確保しましょう。

「自分の価値」を評価してくれる環境をいかに見つけるか

このように、常勤医が年収を増やすにはいくつかの方法がありますが、共通して言えるのは、「確実に自分を求めている医療機関で働くことができれば、高収入につながる」ということ。エリア、スキル、時間帯など、自分自身が医療提供することで何かしら付加価値がつくのであれば、結果として年収アップにつながるはずです。なぜ年収を増やしたいのか、そのためにはどのような働き方をすべきか。まずはそこから考えてみてはいかがでしょうか。


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