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Iターン・Uターン

Iターン、単身赴任を選んだ女性医師の願い―医師の転職カルテvol.2

2018年8月16日

I・Uターンや単身赴任の転職というと、ハードルが高いように感じるかもしれません。しかし、医師としての方向性や、ライフスタイルと照らし合わせ、あえてその選択をする医師もいます。職場環境も生活環境も一変させる決断に至るまで、どういった経緯があるのでしょうか。医師紹介会社のコンサルタントが、実際にあったケースについて語ります。

北海道→福岡にIターン。ライフスタイルに合った働き方を実現

Case1 麻酔科医(専門は緩和ケア)、60代、女性

北海道にある病院の緩和ケア病棟で、フルタイム勤務をしていた。60代に入り、冬の寒さが堪えるようになったことから、温暖な地への移住を検討。結婚した娘が福岡県に住んでおり、同県によい印象を持っていた。同じく麻酔科医の夫とも意見が一致し、夫婦そろって移住。福岡市内の総合病院で週4日、夜間休日対応なしの条件で勤務している。QOLが向上し、満足している。

転職前に働いていた北海道の病院は、夜間休日の呼び出しが多く、ハードな職場環境でした。そのまま勤務することもできましたが、年齢的・体力的な問題を考慮し、転職を決意。まったく知らない土地へのIターンは選択肢を絞るまでが大変ですが、この医師の場合は、福岡県に娘さんが住んでいたことが決め手となりました。さらに、「温暖な地で、無理のない範囲で緩和ケアを続けたい」という希望が明確だったことから、すぐに転職先が決まりました。

Iターンに興味のある医師は、自身に何かしらの地縁がないか。どんな環境で、どんな医療を提供したいか考えてみるとよいでしょう。なお、このケースでは夫婦ともに医局に属していましたが、すでに医局人事には乗っていませんでした。長年の貢献もあって無理な引き留めはされず、スムーズに転職することができました。

故郷の病院へ単身赴任。麻酔科から内科へ転科した女性医師

Case2 麻酔科医、60代、女性

麻酔科業務に不満はなかったが、「患者と直接触れあい、話ができる仕事をしたい。訪問診療にも携わってみたい」と希望。人材紹介会社に登録し、当初は東京都内で転職先を探していた。しかし、60代で麻酔科から内科への転科は容易でなく、都内には条件に見合う医療機関がなかった。より広域の勤務地を検討したところ、出身地の熊本県で希望に合致する病院が見つかった。内科の全身管理を学び、訪問診療のスキルを身につけた。なお、配偶者は企業の顧問を務め、子どもはすでに独立しているため、単身赴任を選択した。

60代での転科、Uターン、単身赴任と、極めて大きな決断をしたケースです。当初は難航するように思えた転職でしたが、コンサルタントと膝をつき合わせて話し合うことで好転しました。
「この先生が医学部に入学した頃は、まだまだ女性医師が珍しかった時代です。医師を志した理由を伺うと、『故郷の熊本で、自分や家族を診てくれた“町医者”に憧れて』とのことでした。ちょうど熊本県内のある病院が医師を募集しており、偶然にも求職者の同級生や、研修医時代の同期だった医師が複数在籍していました。内科医は顔見知りですし、麻酔科医から在宅医に転科した医師もいます。安心して内科を学べる環境があったのです」(エムスリーキャリア、コンサルタント)

現在、この医師は、病院が用意した熊本市内の借家を拠点にしています。母親が暮らす実家までは車で1時間の距離で、必要があればすぐに赴くことができます。夫が暮らす東京にも、月1回のペースで帰っています。生まれ育った故郷に貢献していることに、大きなやりがいを得ているそうです。
前出のコンサルタントは、「医師の転職は『そもそも何をしたかったのか』を深掘りし、明確なビジョンを持つことで、満足のいく結果につながります」と話します。自身の原点を見つめ直し、地方で働くことへの関連性があるならば、I・Uターンを視野に入れることで道が開けるかもしれません。

従来の価値観に とらわれない働き方をしたい先生へ

先生の「やりたい」を叶えるためには、従来の働き方のままでは難しいとお悩みではありませんか。

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