4人に1人が資格を持っているという産業医。エムスリーキャリアでは、医師がその働き方に魅力を感じるポイントについて、アンケート調査を行いました。
医師の8割が「産業医キャリアに関心あり」
アンケート調査は2013年12月7日~12月11日にかけて、医師会員999人(産業医資格の有無を問わず)を対象に実施。その結果、全体の8割が、「産業医としての勤務に関心がある」と回答しました。
産業医キャリアが魅力的な理由―労働衛生・予防医学に関心
続けて、「産業医求人に興味を持った理由」を聞いたところ、常勤・嘱託産業医として勤務中か否かにかかわらず、「予防医学、労働衛生に興味があったから」という回答が得られています。医療機関で職業性疾患の対応をしたり、職場のストレスなどで体調を崩す患者に携わったりする中で、働き盛りの労働者に介入できる産業医の業務内容に興味を持つ医師は多いようです。
一方で、勤務形態(常勤か嘱託か)によって、医師が感じる魅力には異なる部分もあるようです。
医師が「常勤産業医」に関心を持つ理由
「常勤としての勤務に関心を持っている」と答えた医師にその理由を聞いたところ、下記のような内容が得られました。QOLの面で魅力を感じているという回答が目立ちました。
- 救急・当直、オンコールなどの対応がない
- 勤務時間が決まっていてQOLが保たれそう
- 外科的な措置を求められない
- (通常の臨床よりも)訴訟リスクが低そう
- 企業によっては福利厚生に魅力がある
- 高齢になっても働くことができそう
一方、実際に常勤産業医としての勤務経験がある医師からは、社員の健康状況に気を配り、健康障害を予防するという業務は「(自分の及ぼした)結果が見えにくい」と指摘する声も。常勤で働く場合、「治療を行い、患者に感謝される」といった医療機関におけるやりがいとの兼ね合いを考慮する必要がありそうです。
医師が「嘱託産業医」に関心を持つ理由
「嘱託での勤務に関心を持っている」と答えた医師からは、その理由として、下記のような内容が挙げられました。医療機関での勤務に軸を置きつつ地域医療の一環として取り組む場合や、長期的に安定した副収入を得たい場合などに嘱託での勤務を検討するケースが多いようです。
- 臨床現場以外での知識を得たい
- 地域医療に欠かせない役割だから
- 労働起因性の疾患はとても多いから
- 精神科医として、休職や職場復帰に携わることが多いから
- 空いた時間に仕事ができるから
実際に嘱託産業医として勤務している医師からは、「季節変動のない副収入として魅力的」という開業医の声や、「患者が来るのを待つ立場ではなくこちらから働き掛けるのは面白い」という声が寄せられています。その一方で、「活動の幅を広げたいが嘱託産業医の求人がなかなか見つからない」という声も多く寄せられました。
産業医としてのキャリアをご検討中の先生へ

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