「地方に移って地域医療に貢献したい」―そう考えて求人を探し始めたとしても、求める環境の医療機関に出会うのは簡単ではありません。特に、なじみのない都道府県となると、病院同士のポジショニングを把握するのは手間が掛かりますし、転居を伴うような転職活動であれば、住みやすさもよく確かめておく必要があり、情報収集の難易度は上がります。実際に地方へと勤務を決めた医師たちは、どのように求人を探しているのでしょうか。
圧倒的に多い「探し方が分からない」という声
医師人材紹介会社のコンサルタントによると、都市部を離れ、地方での勤務を希望している医師から多く寄せられるのは、「現在勤務している都道府県の医療提供体制は詳細に把握しているけれど、他の都道府県のことはよく分からない」「どこに良い求人があるのか知りたい」といった声。生まれ育った故郷などなじみのある都道府県だとしても、地域における病院のポジションや院内の人間関係といった内情についてはホームページを見てもつかめず、転職活動をなかなか前進させられない医師も多いそうです。
特に難しいのは、現職で働きながら自力で他の医療圏の情報を調べること。知り合いのツテなど独自で強固な情報網を持っている場合は別ですが、「全国の医療機関から自分に合っている医療機関を見つけたい」「今まであまり縁のなかった土地へと転職したい」というような場合は、外部のサービスも活用しながら、効率的に情報収集を進めることがポイントとなってきます。
効率的な求人探しのポイント(1)公的な医師紹介サービスに問い合わせる
勤務したい都道府県が明確であれば、その都道府県のドクターバンクに登録して情報収集してみても良いでしょう。一部の都道府県ではドクターバンクがなく、行政の医療政策課などが相談窓口になっている場合もあるので、見つけられない場合は行政に問い合わせてみても良いかもしれません。
行政や医師会などが運営しているドクターバンクの中には、地域の中で医師が長期的に活躍し続けられるよう、就業後のキャリアアップなどについてもプログラムを用意しているところも。都道府県によってサポート内容や運営体制は大きく異なりますが、中には、医師の出費ゼロの視察ツアーを企画しているところもあるため、気になる都道府県のドクターバンクがどのような取り組みをしているか、調べてみる価値は大きいと言えます。
効率的な求人探しのポイント(2)人材紹介会社を利用する
勤務希望の都道府県が1つに定まっていなかったり、希望条件を柔軟に実現させたかったりする場合は、医師人材紹介会社の活用がおすすめです。専任のコンサルタントが医師一人ひとりにヒヤリングを行い、条件にあったものを全国あまたある求人から紹介してくれるので効率的ですし、たとえ希望に100%合致するような求人がなかったとしても、医療機関側に掛けあって、求人内容を変更してもらえる可能性もあります。
特に地方の場合、マイカー・マイホーム補助、単身赴任の場合は帰省手当などといった条件をつけるか否かで働きやすさが大きく変わる場合もあるため、条件交渉を行ってくれるコンサルタントの存在は大きな頼りになります。ドクターバンクと同様、紹介会社は無料で利用できるため、比較的気軽に利用できるのもポイントと言えそうです。
ただし紹介会社によって強い都道府県が異なっていたり、コンサルタントの地域理解が十分でなかったりする可能性もあり、この点については注意が必要です。闇雲に問い合わせるのではなく、「その紹介会社がどの都道府県でサービス展開をしているか」「エリア専門のコンサルタントを配置しているかどうか」など、可能な範囲で確認しておくとスムーズでしょう。
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転職活動はさまざまな事務作業が伴い、情報収集や、面接等のスケジュール調整、条件交渉などを個人で担うと負担が重くなります。これらはすべて、エムスリーキャリアのコンサルタントにお任せいただけます。
また、条件交渉では、先生から直接は言いにくいことをコンサルタントが代わりに伝えるため、精神的な負担も少なく済むかと思います。
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