新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行下での医師の転職活動について、エムスリーキャリアが先生方からよくお受けする質問に、医師専門コンサルタントがお答えします。
Q. 新型コロナの流行は、医師の転職活動にどのような影響を及ぼしていますか?
A. 勤務先の環境の変化や不安感などを理由に、弊社の転職支援サービスに登録される先生は増えています。また、医師へのアンケート調査(※)によると、転職意向への影響は一定程度に収まっています。
転職意向がある595人のうち、コロナ流行後も転職時期が「変わらない」人は53.4%にのぼり、「早めようと考えた」人は13.8%、「延期を考えた」人は26.1%、「中止しようと考えた」人は6.7%いました。
一方で、医療機関は、感染拡大防止のために採用面接や病院見学を控えることが多い状況です。そのため、転職活動が長期化しやすい傾向にあります。
ただ、採用に積極的な医療機関の中には、ウェブ会議システムを活用したオンライン採用面接・面談をする施設も増えています。面接を控えている場合でも、依頼すればオンラインでの面接や面談を実施してもらえるケースがありますので、気になる施設があれば依頼してみた方がいいでしょう。
※2020年4月20日、医師を対象にエムスリーキャリアが実施したアンケート
Q. 医師の採用ニーズ(求人)はあるのでしょうか?
A. 常勤医師を採用したいニーズは、大きく変わっていません。医療機関アンケート調査(※)では、採用活動をしている担当者のうち87.8%が常勤医師の採用予定人数を「変わらない」と答えていますし、「増加した」という回答も6.6%ありました。採用ニーズはあるため、面接や病院見学ができる状況になれば、医療機関の採用活動が一気に動き出すと推測されます。
※エムスリーキャリアが2020年4月15日、医療機関の採用担当者を対象に実施(322人回答)
Q. 転職を検討し始めました。現在できる転職活動はあるのでしょうか?
A. もし、先生のお気持ちが「転職に関心があるが、まだ迷っている」という段階でしたら、医療機関の採用活動が活発化する前に、まずはご自身の転職へのお考えを整理し、本格的な転職活動に向けた準備を進めておくことをお勧めします。
例えば、転職市場の情報を集め、ご自身が働く上で重視することを整理したり、転職することのメリット・デメリットを考えたりすることなどが挙げられます。医療機関の採用活動が再度活発になったときに、ご自身の転職へのお気持ちや希望条件などが整理できていれば、転職活動をスムーズに始めやすくなると思います。
Q. 退職を決めているため、すぐに転職活動をしたいです。どうすればいいでしょうか?
A. 退職の意思が固い、入職したい時期が決まっているという先生へは、今からでも、求人のピックアップや医療機関へのアプローチを始めることをお勧めします。
新型コロナウイルス感染症の収束後は、しばらく停滞していた医療機関の採用活動が急速に活発になることが予想されます。そのため、内定獲得の競争率も急速に上がると思われます。内定を得るまでの期間が長期化している傾向もあるため、転職を決めているのであれば、早期に情報収集をして、転職活動を始めることが内定を得るためのカギとなります。
医療機関によっては、ウェブ会議システムを活用したオンライン面接をしているところもありますし、採用面接の実施は延期していても、求職中の医師とオンラインでの事前面談を進めているところもあります。事前面談をしておくことで、医療機関としてはすでに先生とお話をした上で本選考へ進めることになりますので、採用面接ができるようになった後、内定を出すまでのスピードが速くなることも期待できます。
また、先生方からの要望があれば、コンサルタントが医療機関に対して、採用活動の方法について交渉することもできますので、ぜひご相談ください。
Q. コロナが収まるまで、様子を見たほうがいいのではないですか?
A. 現在の市場としては、先生方や医療機関のお考えが、”afterコロナ”ではなく”withコロナ”に徐々に変化しており、転職・採用活動に動き出しています。
コロナの収束がいつになるか見通しが立たず、アメリカでは「1年近くは続く可能性があるのではないか」との見解もでています。 このままコロナの状況が大きく変わらないのであれば、これまで転職活動を控えられていた医師が、収束を待たずに一気に動き出し、充足となる医療機関が多くなる事も予想されるため、早いタイミングでの転職活動をお勧めします。
Q. オンライン面接がうまくできるのか、また、オンライン面接で医療機関のことが十分にわかるのか不安です。
A. 実際にオンライン面接をした先生方からは、「オンラインでも、対面とほぼ変わらずしっかり話ができた」「面接官の人柄や雰囲気が把握できた」という声をいただいております。一方で、「話すタイミングが難しい」「操作に不慣れなため緊張した」という面もあるようです。転職支援サービスを利用する場合は、担当コンサルタントとの面談で使ってみるなどして、操作方法に慣れておくことをお勧めします。また、オンライン面接の場合も、コンサルタントの同席を医療機関に交渉できますのでご安心ください。
初めてオンライン面接をした医療機関からも「医師の人柄や雰囲気が伝わってきた」などのポジティブな感想をいただいております。当初は1次面接をオンライン、2次面接は実際に会って行う予定だった医療機関が、オンライン面接を終えた時点で「経歴も意欲も申し分ない上、お人柄の良さが十分伝わってきた」と内定を提示した事例もあります。
Q. オンライン面接を受ける際の注意点はありますか?
A. まずはオンライン面接に使うツールを事前に確認し、操作しておきましょう。「本番になって使ってみたら作動しない」ということがないように、マイクやカメラチェックも行います。また、オンラインでも面接には変わりはありませんので、襟付きのシャツやジャケットを着用し、身だしなみを整えて臨みましょう。
カメラやディスプレイの性能によっては、相手に表情が伝わりにくいことがあるかもしれません。そのため、表情やリアクションは大きめにとることをお勧めします。また、直接の面接にも言えることですが、一方的に話し過ぎないように、相手の表情や反応を見ながら会話することを心がけましょう。
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もしも先生が転職をお考えでしたら、エムスリーキャリアにお任せください。
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転職活動はさまざまな事務作業が伴い、情報収集や、面接等のスケジュール調整、条件交渉などを個人で担うと負担が重くなります。これらはすべて、エムスリーキャリアのコンサルタントにお任せいただけます。
また、条件交渉では、先生から直接は言いにくいことをコンサルタントが代わりに伝えるため、精神的な負担も少なく済むかと思います。
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