「転職活動を勤務先に知られたくない……」と考える求職者は多いでしょう。実際に知られるケースは多くないものの、1割が不本意な形で知られてしまっている実態が、エムスリーキャリアの実施した医師アンケートで分かりました。 転職活動を職場に知られないようにするには、どのように対策すればいいか、医師転職専門のコンサルタントによるアドバイスを紹介します。
医師の1割が「隠していた転職活動が職場に知られた」
エムスリーキャリアは2020年1月に、転職活動をテーマにしたアンケート調査を実施。転職活動経験の有無にかかわらず、医師290人が回答しました。 「勤務先に転職活動が知られたご経験はありますか」という問いに対して、12%が「ある(転職活動をしていることを伏せたかったが、知られてしまった)」と答えました。また、「ある(転職活動をしていることを自分で伝えた)」と回答した医師は22%でした。
職場にはさまざまなルートから転職活動が知られるようです。実際のエピソードをいくつかご紹介します。 (回答は自由記述。要約や表現の統一のために、回答を一部編集しているものがあります)
- 転職先のボスがうっかり喋ってしまい、すべてがおじゃんになった。(40代)
- 医局の関連病院を辞めようと活動していたが、看護学校から引き続き翌年度の講義依頼が来て、おそらく来年度は行けない旨の連絡をしたところ、看護学校から医局にばれてしまった。(40代)
- 直近の上司に相談したら話が広がり、院長や事務長等から呼び出された。(30代)
コンサルタントからのアドバイス
転職活動を職場に知られたくないときはどうすればいいか、医師の転職支援をしているエムスリーキャリアのコンサルタントに聞きました。
Q.「転職活動をしていることが職場に知られたくない」という先生にお伝えしている対策はありますか。
【コンサルタントAさん】 転職活動が職場に知られたくない場合、本当に信頼できる人以外は職場内での相談は控えた方が無難です。また、急に、普段とは異なる休暇の取り方をしたことで知られてしまったというケースもあります。心配であれば、面接は研究日や土曜、遠方の場合は夏休みなどの長期休暇に設定してもらう方がいいでしょう。
「万が一ばれてしまった場合どうすればいいか」というご質問を受けることもありますが、最終的には先生が「今その職場に残りたいか」という意思が重要になります。「もう出てもいい」と思えば、いっそそれを機会に職場に転職活動をしていることをオープンにして、後任の調整などを進めてもらった方がいいかもしれませんし、「まだ残りたい」と思う気持ちが少しでもあるならば、そのタイミングでの転職は諦めるのも一つの選択だと思います。
Q.紹介会社を使って転職活動をする場合、どのようなことに留意すればいいですか。
【コンサルタントBさん】 「転職活動を職場に知られないようにしたい」という先生が紹介会社を使って転職活動をされる場合は、1社に絞る必要はないものの、5~6社以上の会社には登録しない方がいいでしょう。
エムスリーキャリアをはじめ、ほとんどの医師紹介会社は、面接が確定するまでは、医師の個人情報を伏せた状態で医療機関などに相談します。しかし、複数の紹介会社に登録している場合、複数社が同じ医療機関に同じ医師を紹介することもあり得ますので、各社が出している情報の範囲が少しずつ異なれば、医療機関に届く情報量が増え、医師を推測しやすくなります。さらに、医師を推測できた医療機関が詳しい情報を集めようとすることで、転職活動が職場に知られてしまうきっかけになることも考えられます。
また、紹介会社によっては、先生の転職意欲の高さや想定されている転職時期などをしっかり確認しないまま、早急に医療機関に匿名情報を提供してしまう会社もあります。 そのようなことを防ぐためには、情報収集を目的に登録したときでも、登録後はコンサルタントとしっかりお話しすることをお勧めします。先生の転職活動についてのお考えや「今の転職活動においては、紹介会社にどこまで期待していて、どこまでは期待していないのか」という部分を明確に伝えるといいでしょう。
転職をお考えの先生へ
もしも先生が転職をお考えでしたら、エムスリーキャリアにお任せください。
先生が、最善の意思決定をできるようサポートしています。
転職活動はさまざまな事務作業が伴い、情報収集や、面接等のスケジュール調整、条件交渉などを個人で担うと負担が重くなります。これらはすべて、エムスリーキャリアのコンサルタントにお任せいただけます。
また、条件交渉では、先生から直接は言いにくいことをコンサルタントが代わりに伝えるため、精神的な負担も少なく済むかと思います。
転職をご検討中でしたら、ぜひご連絡ください。
エムスリーキャリアは全国10,000以上の医療機関と提携して、多数の求人をお預かりしているほか、コンサルタントの条件交渉によって求人を作り出すことが可能です。