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医師が転職で心がけておきたい「履歴書の書き方」

2017年11月29日

求職者の基本情報を端的にまとめた公的文書である、履歴書。転職では、面接で持参したり、郵送したりして医療機関に提出します。第一印象を大きく左右する書類だけに、誤解を与えないよう最低限のルールを守ることが肝心です。今回は、履歴書記載時の細かなルールやポイントを解説します。

履歴書記載に入る前に…

履歴書は手書きとパソコン入力のどちらで作成しても大きな問題はありません。手書きの場合は鉛筆やサインペンではなく、黒のボールペンまたは万年筆で丁寧に記入します。記載内容を修正する際は、修正液を使わずに、新しい用紙に書きなおしましょう。なお、複数の医療機関を受けるとしても、コピーを使い回すのはご法度です。

サイズはA4版とB5版があり、医療機関から指定がない限りどちらでも差し支えありません。A4版だと記入スペースが広い上、同時に職務経歴書を提出する場合にサイズが合わせやすいため、おすすめです。典型的な履歴書の体裁は以下の通り。ここからは、各記載箇所の注意事項も合わせてご紹介します。

【1】日付

面接に持参する場合は「面接日」、郵送する場合は「投函日」を記入しましょう。年号は西暦でも元号でも構いませんが、履歴書全体でどちらかに統一させる必要があります。

【2】写真

サイズの詳細は履歴書によっても多少異なりますが、一般的には「縦4cm・横3cm」の写真を貼り付けます。ただ、書き損じる可能性があるので、写真は最後に貼り付けることをおすすめします。
モノクロ・カラーどちらでも良いとされていますが、「スーツもしくはジャケットを着用したフォーマルな服装」「背景なし」の状態で「3カ月以内に撮影」したものが原則。胸部から顔までが正面を向き、はっきり写っているものを使いましょう。また、万が一はがれてしまったときのために、写真の裏面に氏名を書いてからのり付けすると安心です。

なお、履歴書の写真は唯一の画像情報であり、印象を大きく左右する可能性があります。スナップ写真やカラーコピーを使わないのはもちろんですが、万全を期すのであれば、写真館で撮影した方がよいでしょう。

【3】氏名

姓と名の間にスペースをあけ、読みやすくしましょう。
読みは「ふりがな」と書かれている場合は平仮名、「フリガナ」の場合はカタカナで記入します。捺印が必要な場合は、最初に捺印しておくと、「最後の最後に斜めに捺印してしまって見栄えが悪くなってしまった」という事態が防げて安心です。

【4】年齢

提出時点(【1】の日付)の年齢を記入します。

【5】電話番号/E-mail/住所

「電話番号」は、固定電話もしくは携帯電話のどちらかを必ず記入します。固定電話は、市外局番を忘れずに記入しましょう。立て込んでいたり、外出していて電話に出られなかったりすることも想定されるので、いずれの場合も、留守番電話機能を起動させておくと便利です。
「E-mail」は、パソコンのアドレスが一般的。転職活動は私的な用件のため、職場のアドレスはくれぐれも記入しないようにしましょう。
「住所」は、都道府県からアパート・マンション名、部屋番号まで正確に記入します。指名同様、ふりがなをふることを忘れないようにしましょう。

【6】学歴/職歴/賞罰

時系列となるように、学歴、職歴の順に記入していきます。ここで注意すべきことは3点。数字は算用数字を使うこと、卒業や入社年月を間違えないこと。そして、平成29年をH29年、高等学校を高校というように省略して書かないこと。一般企業に就業していた場合、株式会社や有限会社を書き忘れないように注意。ビジネス上の文書となるため、略称ではなく正式名称が原則です。また、文字の開始位置や余白をそろえると、きれいに見えます。

学歴の記入は、中学校の卒業年次から、高等学校大学の入学・卒業年次を順番に。大学は学部や学科も正確に書きましょう。長い学部、学科名であれば、無理に1行におさめようとせず、キリのいいところで改行してしまっても問題ありません。
職歴は最終学歴から1行空けて、1社目から現在までの入社・退社を時系列に、職務内容と併せて書いていきます。退職した場合は「一身上の都合により退社」「契約期間満了により退社」「法人都合により退社」、在職中の場合は「現在に至る」「現在在職中」とそれぞれ書きましょう。現職の退職日が決まっているならば、「平成29 年 3月 株式会社○○○○ 退職予定」と記します。履歴書に職歴や職務内容が書ききれない場合には、履歴書には職務内容を簡潔に記載して、「詳細は職務経歴書記入」とすることも可能です。

さらに、最終職歴から1行空けて「賞罰」を記入し、特にない場合は「なし」と書きます。 項目は賞罰をもってすべてとなるため、最後の行の右端には「以上」と記します。

【7】免許・資格

学歴や職歴同様、取得した順に記載します。医師免許はもちろん、専門医・指導医資格等もあれば記入します。資格が多数ある場合、応募先に関連するものを優先的に記載しておくとよいでしょう。資格名称に変更があったとしても、取得時の資格名を記入します。また、現在取得のために勉強中のものがあれば、「取得見込み」と書いても問題ありません。

【8】通勤時間/最寄り駅

「通勤時間」は自宅から医療機関までの最短所要時間を、「最寄り駅」は自宅の最寄り駅を記入します。

【9】特技・趣味・得意科目等

特技や趣味、学生時代の得意科目などを記入します。該当するものがなくても、自身のパーソナリティが現れやすい項目であるため、休日の過ごし方、学生時代の部活動を思いだしながら、何か記載しておくとよいでしょう。とはいえ、ギャンブルなどは採用担当者にマイナスの印象を与えかねないため、正直に書きすぎるのも考えものです。どうしても思い浮かばない場合、特技や趣味の記載欄がない履歴書を選ぶのも1つの手です。

【10】志望の動機

履歴書のなかで最重要項目といっても過言ではありません。「その医療機関で働きたい理由」「自分の強みを生かしてどのように貢献できるか」「入職後に挑戦したいこと」の3つの項目を盛り込み、できるだけ具体的かつ簡潔に記載しましょう。

経営方針や取り組みが分かれば、「その医療機関で働きたい理由」に盛り込むことで志望動機にも説得力が増すうえ、熱意が伝わりやすくなります。なお、応募先医療機関は「貴院」と記載するのが一般的です。

【11】本人希望記入欄

原則は「貴院の規定に準じます」と記入します。家庭の事情で勤務地が限られるなど、絶対条件がある場合は記載しても問題ありません。条件面談や入職後に申し出ると調整が難しいため、希望があれば書くことを推奨します。年収など待遇については、最終面接や条件面談で聞かれるため、書かない方が無難です。

記入を終えたら…

自分で書いたものの良し悪しは、なかなか判断しにくいもの。読みやすいか、意味がきちんと伝わっているか、誤字や脱字はないか、提出前に家族や友人に添削してもらいましょう。客観的な意見をもらうことで、書類としての完成度が高まります。

面接は、履歴書や職務経歴書の記載内容に基づいて質問されるケースが大半。記載内容を忘れたり、矛盾してしまったりするような応答をしないよう、完成した書類はコピーしておきましょう。面接前に内容確認できるほか、他の医療機関へ応募する際にも参考になります。

履歴書提出前に確認すべき項目

  • 空欄なく記入できているか。
  • 入学、卒業年度は正確か。
  • 資格名、学校・会社名、住所などを省略せずに書いているか。
  • 誤字、脱字、省略語はないか。
  • (捺印欄がある場合)捺印されているか。
  • 写真はしっかり貼ったか。
  • 面接準備のために、履歴書のコピーを取ったか。

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