1. m3.comトップ
  2. キャリアデザインラボ
  3. 転職ガイド
  4. 履歴書・応募・面接
  5. 医師が面接で気を付けるべきキラークエスチョン―医師面接のいろは【後編】
履歴書・応募・面接

医師が面接で気を付けるべきキラークエスチョン―医師面接のいろは【後編】

2018年12月4日

前編に引き続き、医師が転職面接時に注目されやすいポイントについて取り上げます。後編では、主に質問に焦点を当て、失敗しがちな受け答えなどを具体的にご紹介するほか、面接先との相性を探るために心掛けたいことを取り上げます。(前編はこちら

面接時に想定される3大質問

面接で想定される主な質問は、「経歴」「今回の転職理由」「志望動機」の3つ。いずれも素直に受け答えをすれば問題ありませんが、いくつか注意したい点もあります。

【経歴を伝える際の注意点】

  • 医局人事での異動が含まれる場合は、その旨をしっかり伝えましょう。異動であれば基本的には転職回数に含まれないため、多くても問題にはなりません。

【転職理由を伝える際の注意点】

  • 面接官によっては、「人間関係が悪くて…」や「正当な評価をしてもらえなくて…」といった言い回しがネガティブに聞こえる可能性があります。現職の環境の欠点ばかりを列挙してしまった結果、「この先生は、当院でも同じように感じて辞めるかもしれない」と懸念されてしまうことがあるので、注意が必要です。
  • 前向きさが伝わるように「○○をもっと学びたい」や「わたしのスキルを、○○でさらに活かしたい」などの言い方が好ましいでしょう。この内容を掘り下げれば、そのまま志望動機にもつながります。たとえば、「わたしのスキルを地域医療に活かせる御院で働きたいと希望しています」というように、これまでの経験や志望動機を踏まえて具体的な話に移れるでしょう。

受け答え次第で落ちる?キラークエスチョン

%e3%81%af%e3%81%a6%e3%81%aa03医師の転職市場は売り手市場とされ、基本的には面接も医師優位で運びやすいとはされていますが、それでも受け答え次第では医療機関側からお断りされやすい質問もあります。

(1)「開業のお考えはありますか?」

医師にとって開業は、ごく自然なキャリアの選択肢です。それは医療機関も理解していますが、答え方によっては印象を悪くしてしまいます。

たとえば、ある地方病院で面接官から「(他県の)地元に戻るご予定はありますか?」と聞かれた医師は「2、3年後には戻るかもしれません」と返答しました。その医師は具体的なプランが決まっていたわけではないのですが、漠然とした気持ちで答えた結果、医療機関側の不安をあおってしまい内定を得られませんでした。この場合、「漠然と開業をしてみたいという気持ちはありますが、具体的には考えていない」程度に答えれば十分だったかもしれません。

ただし、1年後など短期のうちに開業することが決まっているなら、正直に伝えるのが後々のトラブル回避につながります。

(2)(医師から)待遇面をしつこく質問する

医師側からの質問にも注意が必要です。残業時間や休日などの待遇面を何度も質問するのは、得策とは言えません。仕事をする上で大事なことではありますが、初対面の段階でしつこく質問すると、医療機関側に「権利主張が強い先生なのかな」と感じさせてしまうかもしれません。紹介会社を利用しているなら、待遇面についてはコンサルタントに代理質問してもらうのがお勧めです。

前向きな質問と事前準備を

何よりも、前向きな質問を心掛けると、面接相手からも好印象を持たれます。たとえば、経営方針。面接先の医療機関が、地域においてどのようなポジションを担おうとしているのかといった質問は案外、入職後に直接できる機会が少ないもの。長く働けそうか判断するためには確認しておきたい内容です。

さらに欲をいえば、医師側でも各都道府県が策定している地域医療構想や医療計画といった公的情報などから地域事情を事前に調べておき、自身がどのように活躍できそうか語れるようにしておくと、よりスムーズに話も進むでしょう。入職後の展望を面接時にすり合わせておくことで、ミスマッチを防ぐことにもつながります。

同テーマの記事シリーズはこちら

転職をお考えの先生へ

もしも先生が転職をお考えでしたら、エムスリーキャリアにお任せください。
先生が、最善の意思決定をできるようサポートしています。

転職活動はさまざまな事務作業が伴い、情報収集や、面接等のスケジュール調整、条件交渉などを個人で担うと負担が重くなります。これらはすべて、エムスリーキャリアのコンサルタントにお任せいただけます。

また、条件交渉では、先生から直接は言いにくいことをコンサルタントが代わりに伝えるため、精神的な負担も少なく済むかと思います。

転職をご検討中でしたら、ぜひご連絡ください。

エムスリーキャリアは全国10,000以上の医療機関と提携して、多数の求人をお預かりしているほか、コンサルタントの条件交渉によって求人を作り出すことが可能です。

この記事の関連キーワード

  1. 転職ガイド
  2. 履歴書・応募・面接

この記事の関連記事

  • 企業(産業医・MD・社医)

    産業医が知っておきたい「衛生委員会」とは

    企業が定期的に実施する「衛生委員会」の概要と、産業医に求められている活動について紹介します。

  • 企業(産業医・MD・社医)

    産業医が知っておきたい「健康経営」の実践内容とメリット

    企業において注目度の高まる「健康経営」の実践内容とメリットを紹介します。

  • 企業(産業医・MD・社医)

    非常勤産業医(嘱託産業医)の働き方と給与相場

    非常勤(嘱託)産業医の働き方と給与相場について解説します。

  • 履歴書・応募・面接

    スキマ時間でオンライン面接 内定の決め手は?

    医師の採用面接において、オンライン面談・面接を取り入れる医療機関が少しずつ出てきています。中には、オンライン面接を経て内定を得た医師も。忙しい医師にとって、場所を選ばずに対応できるオンライン面談・面接は、大きなメリットがあります。

  • 履歴書・応募・面接

    高収入、勤務地…難しい条件交渉が叶った転職事例

    高収入を得たい、当直は免除してほしい、時短でなければ働けない……それぞれの事情により、難しい条件で転職活動に臨む医師がいます。通常以上に医療機関側との交渉が必要になりますが、実際に希望を叶えた医師はいます。なぜ、それができたのでしょうか。後編では、人材紹介会社のコンサルタントがサポートした事例を紹介します。

  • 履歴書・応募・面接

    転職時の条件交渉、希望を叶えるポイントは?

    転職サイトを眺めていても、自分の条件に合う求人票が見つからない……。医師人材紹介会社には、時折このような相談が寄せられます。しかし、実際には難しい条件でも転職を実現できたケースは少なくありません。医師人材紹介会社のコンサルタントが医療機関と条件交渉をすることで、求人票とは違った待遇が認められる場合があるのです。交渉の余地がある条件とは、どんなものなのか。また、どのようにして医療機関と交渉するのか。経験豊富なコンサルタントに聞きました。

  • 履歴書・応募・面接

    医師も不採用に?面接官は医師のここを見ている―医師面接のいろは【前編】

    「医師の転職は圧倒的な売り手市場。書類さえ通れば不採用になることは少ない」「面接は顔見せのようなもの」というイメージは、一昔前のもの。人気病院への転職や、好待遇での転職となると、面接の結果次第で不採用通知を受けるケースも珍しくありません。今回は、面接時に注目されやすいポイントについて、前後編に分けて取り上げます。

  • 履歴書・応募・面接

    「漫然と見学」はNG 医師の転職、病院見学のチェックリスト

    医師や医学生が病院の内部や診療の様子を見学し、就職するか否かを検討する「病院見学」。求人票を見ただけ、評判を伝え聞いただけではわからない現場の雰囲気や他のスタッフの様子など実情を知ることで、入職後のミスマッチを減らす効果があります。

  • 履歴書・応募・面接

    転職で医師としての強みを伝えきるための「職務経歴書の書き方」

    履歴書と併せて提出を求められることがある職務経歴書。その名の通り、職務経歴について詳しく説明する文書です。今回は、職務経歴書に盛り込むべき項目、書き方のポイントを紹介します。

  • 履歴書・応募・面接

    医師が転職で心がけておきたい「履歴書の書き方」

    求職者の基本情報を端的にまとめた公的文書である、履歴書。転職では、面接で持参したり、郵送したりして医療機関に提出します。第一印象を大きく左右する書類だけに、誤解を与えないよう最低限のルールを守ることが肝心です。今回は、履歴書記載時の細かなルールやポイントを解説します。

  • 人気記事ランキング

    この記事を見た方におすすめの求人

    常勤求人をもっと見る