1. m3.comトップ
  2. キャリアデザインラボ
  3. 転職ガイド
  4. 転職データ集
  5. 医師の転職、静岡県の年収相場や求人動向は?
転職データ集

医師の転職、静岡県の年収相場や求人動向は?

2018年1月17日

東海地方にあり、日本のほぼ中央に位置する静岡県。10万人あたり病院数・医師数ともに、全国水準と比較して少ないエリアである。今回は、そんな静岡県で医師が転職する際に押さえておきたいポイントを解説する。

静岡県の病院・クリニックの特徴

静岡県の医療提供体制の特徴は、10万人あたりの医師数が非常に少ないこと。

静岡県には8つの医療圏があり、181施設の病院(全国13位)と2711施設のクリニック(全国10位)が位置している。県内で最も医療機関が多い駿東田方医療圏には27%の医療機関が集中。続いて西部医療圏(22%)、静岡医療圏(15%)などと続く。10万人あたり病院数で換算すると4.9施設となっており、全国平均の6.7施設と比べると少ない。

県内の医師数は7,662人で、10万人あたりに換算すると200.8人(全国40位)と全国平均(240.1人)を大幅に下回っている。この状況について県は課題意識を抱えており、医師確保のためにさまざまな施策を実施している。県内で医学部を持つのは浜松医科大学のみだが、県は県外医科大学と連携して地域枠を活用した医師養成、医師派遣を通じて、医師数増加や地域偏在の解消を図っている。なお、日本医師会の『病院における必要医師数調査結果』(2015年)によると、静岡県の医療機関のうち大学医局から派遣を受けている病院の割合は62.8%と、全国平均(75.5%)と比べると低い結果となっている。

静岡県の医師の待遇

エムスリーキャリアの過去転職者のデータによると、静岡県に勤務している医師の平均年収は1,456万円。全国平均である1,496万円と比較するとやや低い水準となっている。

静岡県の医師にとっての暮らしやすさは?

日本のほぼ中央に位置する静岡県。世界文化遺産である富士山、韮山反射炉、ユネスコエコパークに登録されている南アルプスなど、豊かな地域資源を持つ。太平洋に面しており、北部山岳地帯が東西に長い地形を囲んでいるほか、日本一の標高差があることが特徴である。海岸に近い地域の海洋性気候、標高の高い内陸台地や山間部の内陸性気候にわかれており、伊豆半島の天城山付近や富士山麓、大井川上流域では雨が多く、冬期は低温となり降雪も多い。
静岡県は首都圏や中京圏、近畿圏への交通網も発達している。新東名高速道路が県内162kmにわたって開通し、東名高速道路とのダブルネットワーク化により高速性と定時制が格段に向上。東海道新幹線も静岡県の東西を貫いており、県庁所在地がある静岡駅を基点に考えると、ひかり乗車で、東京・名古屋共に約1時間でアクセス可能となっている。富士山静岡空港は、静岡市から車で40分の場所に位置しており、空港へのアクセスは至便といえる。

医学部進学者実績を持つ高校は、浜松北高校、静岡高校、浜松西高校、磐田南高校、沼津東高校などがある。公立、私立ともに進学実績があり、教育体制は整っていると言える。

静岡県の医療機関で働く医師の口コミ

静岡県で働く医師に、「静岡県で働こうと思った理由」と「勤務地としての静岡県の魅力」について聞いた結果は以下の通り。

  • 居住地として満足しているが、妻が自分の実家への居住を望む。静岡は新幹線も東名も通っているが、その1時間が許せないらしい。だから家を建てられない。わたしは静岡出身ではないが、静岡県人は地元への帰巣本能が強いようだ。後輩は夫婦ともに静岡県出身だが、西部と中部であり、どちらに家を建てるかでいまだにもめているらしい。(50代、整形外科)
  • 気候がいいので生活しやすい。適度に田舎だけど、都市的な面もある。東京や名古屋にも新幹線で日帰りできる距離。地域の人たちの人柄もいいので診療もしやすい。(60代、消化器科)
  • 医局人事で勤務している。勤務地として仕事に専念できる環境にあるため不満はないが、居住地としては田舎で都心に出にくいため不満である。(50代、リハビリテーション科)
  • ライバル大学がないので、比較的ストレスなく勤務可能。(30代、精神科)
  • 気候、食べ物、東京への利便、駐車代金などから考えて(60代、泌尿器科)

静岡県の医師求人情報

静岡県の常勤医師求人情報を検索する

    【参考資料】

  • 2016年『医療施設(動態)調査・病院報告の概況』(厚生労働省)
  • 2016年『医師・歯科医師・薬剤師調査』(厚生労働省)
  • 2015年『病院における必要医師数調査結果』(日本医師会総合政策研究機構)

転職をお考えの先生へ

もしも先生が転職をお考えでしたら、エムスリーキャリアにお任せください。
先生が、最善の意思決定をできるようサポートしています。

転職活動はさまざまな事務作業が伴い、情報収集や、面接等のスケジュール調整、条件交渉などを個人で担うと負担が重くなります。これらはすべて、エムスリーキャリアのコンサルタントにお任せいただけます。

また、条件交渉では、先生から直接は言いにくいことをコンサルタントが代わりに伝えるため、精神的な負担も少なく済むかと思います。

転職をご検討中でしたら、ぜひご連絡ください。

エムスリーキャリアは全国10,000以上の医療機関と提携して、多数の求人をお預かりしているほか、コンサルタントの条件交渉によって求人を作り出すことが可能です。

この記事の関連キーワード

  1. 転職ガイド
  2. 転職データ集

この記事の関連記事

  • 転職データ集

    持ち直した医師転職市場、2021年は競争激化?―求人天気予報2020年10-12月期

    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、2020年4~9月頃まで冷え込んでいた医師の転職市場。直近3カ月の市場動向と、コンサルタントによる今後の見通しをお伝えします。

  • 転職データ集

    コロナ禍で冷え込んだ医師転職市場、回復の兆しも?―求人天気予報2020年7-9月期

    コロナ禍の混乱が始まって約半年。2020年7~9月は感染がピークアウトし、徐々に日常生活を取り戻してきました。しかし、医師の転職市場はそう元通りとはいかず、地域や診療科によって異なる様相を示しています。

  • 転職データ集

    最新データでわかる年収・求人倍率の高い街―求人天気予報2020年1-3月期

    地域によっても大きく異なると言われる、医師の年収や求人倍率。その実態はどのようになっているのでしょうか。編集部では、m3.comCAREERに寄せられたデータをもとに各都道府県の有効求人倍率と想定年収を集計。年収は全国的に横ばいあるいは下降傾向にある一方、特に西寄りのエリアでは求人倍率の上昇が目立ちました。直近3カ月の最新データから、年収がアップしているエリアをご紹介します。

  • 転職データ集

    最新データでわかる年収・求人倍率の高い街―求人天気予報2019年10-12月期

    地域によっても大きく異なると言われる、医師の年収。その実態はどのようになっているのでしょうか。今回編集部では、m3.comCAREERに寄せられたデータをもとに各都道府県の有効求人倍率と想定年収を集計。中には想定年収と求人倍率、両方が上昇している都道府県もありました。直近3カ月の最新データから、年収がアップしているエリアをご紹介します。

  • 転職データ集

    エリア別医師の求人トレンド【関東編(3)】

    国内最大の転職マーケットである関東エリアでは、時流に沿った新たな職場や働き方など、幅広い選択肢が用意されています。一方、求職者の数も多いため、希望の条件を満たす職場が見つかったとしても、応募者が多数集まってしまい、すぐに募集が締め切られてしまうこともあります。転職時期に希望がある場合には、情報収集や転職サイトへの登録を早めに行うことが大切でしょう。ここでは、最近増えている求人の動向やトレンド、求人応募にあたり注意するべきことなどを医師紹介コンサルタントに聞きました。

  • 転職データ集

    エリア別医師の求人トレンド【関東編(2)】

    大きな転職マーケットである関東では、職場も働き方も、幅広い選択肢が用意されているのが特徴です。一方で、転職希望者の数も多いため、採用担当者の判断も自然と厳しくなる傾向にあります。また、民間病院によっては、病院全体もしくは一部を大学医局からの医師派遣に頼っており、求人数に影響が出てきます。本稿では、関東における大学医局の影響力や転職する際に注意するべきことなどを、医師紹介コンサルタントに聞いてみました。

  • 転職データ集

    エリア別医師の求人トレンド【関東編(1)】

    医師の転職市場のうち、最も求人数が多いと言われる関東地方。1都3県は職場の選択肢が広く、さまざまな働き方が可能になる一方で、転職希望者同士の競争が激しいという特徴もあります。また、地域による医師の偏在があるため、待遇面での大きな違いがあります。具体的にどのような職場が用意されており、どういった働き方が可能なのか、医師専門の転職支援コンサルタントに聞いてみました。

  • 転職データ集

    エリア別医師の求人トレンド【中国・四国・九州・沖縄編(2)】

    中国・四国・九州・沖縄地方は10万人あたりの医師数・病院数ともに全国でもトップクラスで、民間病院の数も多く、中には大規模な病棟を有する法人もあります。当地域での医局・民間病院の強さや最近の求人のトレンドについて、医師の求人コンサルタントに聞きました。

  • 転職データ集

    エリア別医師の求人トレンド【中国・四国・九州・沖縄編(1)】

    医師の数は西高東低と言われる通り、中国・四国・九州・沖縄地方は、10万人あたりの医師数・病院数ともに多い傾向があります。一方、エリア内での偏在があり、年収相場や待遇には大きな開きがあります。勤務地の選択肢を広げれば、希望のキャリアを築ける可能性は高くなります。当地域の求人のトレンドについて、医師の求人コンサルタントに聞きました。

  • 転職データ集

    エリア別医師の求人トレンド【関西・東海編(2)】

    医療資源の豊富な大都市を抱える一方、慢性的な医師不足にあえぐ地域もあるなど偏在が顕著な関西・東海地方。同じ県内でも、地域によって医局の影響は大きく異なります。他県からでも転職先を見つけやすいエリアや注意すべきポイント、希望に応じたおすすめエリアなどを医師の転職支援コンサルタントに聞いてみました。

  • 人気記事ランキング

    この記事を見た方におすすめの求人

    常勤求人をもっと見る