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医師の転職、北海道の年収相場や動向は?

2017年12月18日

全国1位の圧倒的な面積を誇る北海道。人口減少・少子高齢化の急速な進行や都市部への集中など、地域医療を取り巻く環境が大きく変化している。今回は、北海道で転職する医師が知っておきたいポイントについて考察する。

北海道の病院・クリニックの特徴

北海道の医療提供体制の特徴は、その面積の広さにある。北海道内は21つの医療圏に別れ、562施設の病院(全国2位)と3380施設のクリニック(全国9位)が位置している。
10万人あたり病院数で換算すると10.5施設となっており、全国平均の6.7施設と比べると多い。しかしながら、北海道内で最も医療機関が多い札幌医療圏には4割の病院が集中しており、地域間の格差が顕著になっている。特に、過疎地域型の医療圏が多い道東部などでは医療提供体制に支障が生じている。

医師数は1万3,309人で10万人あたりに換算すると238.3人(全国27位)。二次医療圏別で見ると、全道の医師の約半数を札幌医療圏が占めている。さらに、2014年の人口10万人当たり医療施設従事医師数を見ると、全国平均を上回っている二次医療圏は、札幌医療圏、上川中部医療圏の2医療圏のみ。他の医療圏では全国平均を下回っており、医師不足や地域偏在が見られる。北海道ではこのような実情を踏まえ、都市部の医療機関から緊急臨時的な医師派遣を行う体制整備を図ったり、道外在住の医師を対象に地域医療の現場視察や体験勤務などの取り組みを進めたりするほか、医師確保が必要な市町村立病院等に対し、札幌医科大学地域医療支援センターおよび旭川医科大学地域医療支援センターの医師や自治医科大学卒業医師を一定期間派遣するなど、道内外からの医師招聘を進める方針である。

北海道内で医学部を持つのは北海道大学、旭川医科大学、札幌医科大学。日本医師会の『病院における必要医師数調査結果』(2015年)によると、北海道の医療機関のうち大学医局から派遣を受けている病院の割合は66.7%と、全国平均(75.5%)と比べると低い結果となっている。

北海道の医師の待遇

エムスリーキャリアの過去転職者のデータによると、北海道に勤務している医師の平均年収は1,690万円。全国平均である1,496万円と比べて高い水準となっている。

北海道の医師にとっての暮らしやすさは?

気候は地形や周辺を流れる海流により、日本海側・太平洋西部・太平洋東部・オホーツク海側のおおむね4つに分類される。全体として、年平均気温が6度から10度程度、年平均降水量は700mmから1,700mmであり、他都府県と比べて冷涼・少雨。冬期には最寒月の月平均気温は0度以上になることはなく、多雪地域では年間最大積雪深が3mを超え、内陸部では気温がマイナス30℃以下になるなど、積雪寒冷が北海道の気候の大きな特徴といえる。
道内には13カ所の空港があるほか、2016年3月には新青森~新函館北斗間を結ぶ北海道新幹線が開業している。2030年度末には新函館北斗~札幌間も開業予定など、公共交通機関が整備されつつある。

また、医学部進学実績を持つ高校は、札幌南高校、北嶺高校、旭川東高校、札幌北高校、札幌西高校などの公立高校が多く、教育水準は高いと言える。

北海道の医療機関で働く医師の口コミ

  • 居住地としては雪に耐えられれば食べ物は旨いし、景色は良いし、良い地域。しいて言えば、学会や総会が東京方面であることが多いので、交通費がかかるのが欠点。(60代、不明)
  • 自分で望んで行きましたので満足しています。道内観光地の大半が一泊旅行圏内。充実しています。ぜひ道東でご勤務を検討なさってください。(50代、不明)
  • 暑さに堪えきれず、愛知県から転居した。寒さに弱い人にはお勧めできませんが、雪にはすぐに慣れます。食べ物が新鮮で美味しくて安いのが魅力です。(40代、循環器科)
  • 車で10分走ると、北海道有数の都市があり、飛行場も車で30分圏内。公的病院なので給与面も良好。(60代、一般内科)
  • 10年前に比較して、加齢に伴い冬の寒さが身に応えるようになった(40代、消化器内科)
  • 200万人都市札幌ですから、特に不便を感じません。(50代、脳神経外科)

北海道の医療機関で活躍する医師の事例

北海道の医師求人情報

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    【参考資料】

  • 2016年『医療施設(動態)調査・病院報告の概況』(厚生労働省)
  • 2016年『医師・歯科医師・薬剤師調査』(厚生労働省)
  • 2015年『病院における必要医師数調査結果』(日本医師会総合政策研究機構)

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